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シチュエーション別キャンピングカー選び 第22回
NV200とタウンエース/ライトエースベースのライトキャブコン



ライトキャブコンというカテゴリーを言う場合、代表的なベース車はマツダ ボンゴ(とそのOEM車)であろう。

実際、多くのモデルが発売されており、ライトキャブコンでは圧倒的なシェアを持つ。
この「シチュエーション別キャンピングカー選び」でも過去にボンゴベースのキャブコンを特集している
写真下はボンゴベースのロータスRV販売 マンボウANV。


しかしライトキャブコンはボンゴベースだけではない。
日産NV200バネットとトヨタタウンエース/ライトエースベースのキャブコンもモデル数を伸ばしつつある。
そこで、今回はこれら2車種をベース車とするライトキャブコンを特集する。

NV200バネットとタウンエース/ライトエースベースのキャブコンは、ボンゴベースのキャブコンとは違ったテイストを持っている。
ボンゴベースは、どちらかと言うと、キャンピングカー然としたフォルム、即ち、大きなバンクを持ち大きく四角いシェルを架装している。
カムロードベースのスタンダードキャブコンをそのまま小さくしたイメージである。

一方、NV200やタウンエース/ライトエースベースのキャブコンでは、バンクレスのロープロファイルあり、ポップアップルーフありと、バリエーションが豊富である。
もちろん、どちらが良いというものではなく、使用目的や好みによって選ばれるのだが、それらのコンセプトの違いは興味深い。

更に、NV200バネットベースとタウンエース/ライトエースベースのモデルも、それぞれコンセプトが異なる。
NV200バネットはトラックではなくワゴンとバンがラインアップされており、ボディカットが必要なため手間がかかるが、乗り心地はアドバンテージがある。
今のところエートゥゼットのアルファしか商品化されていないが、さらに多くのモデルが登場してほしいベース車である。

一方、タウンエース/ライトエースはトラックをベースにしており、架装が比較的容易なことから、多くのモデルが商品化されている。
中にはポップアップルーフを持つものもあり、多様なモデルが存在する。

それでは、以下にリストアップする。
(価格は2015年12月現在HPに表示されているもので、千円以下切り上げ、税込、税別は各ビルダー表示に従う)

NV200バネットベース
・アルファ エートゥゼット

タウンエース/ライトエースベース
・ACSコラボ/コラボベーシック RVビックフット
・アレン エートゥゼット
・エム・ホルーヴァ オートショップアズマ
・フィール オートショップアズマ
・ネオ・ユーロ かーいんてりあ高橋
・トム23 セキソーボディ
・トム23S セキソーボディ
・Dテントむし バンショップミカミ

アルファ エートゥゼット
NV200バネットはボンネットのあるベース車で、運転感覚は乗用車やミニバンと同じ。
それゆえ運転し易く、また、ワゴンベースもあるため乗り心地が良い。
このアドバンテージを生かして作成されたのがアルファシリーズである。

ロープロファイルのボディは横風やコーナリングに有利で、コンパクトなボディとともに、誰にでもすぐに運転できるだろう。
シェルはバンクレスのロープロファイルのフォルムだが、室内に圧迫感は無い。

レイアウトにより、タイプ1、2、3、RR、ガルヴィと5種類用意されており、ユーティリティールームを持つレイアウトや、後部エントランスのモデルもある。
写真下左はタイプ1、2、3、写真下右はRR


写真下はタイプ1の室内。


サブバッテリー、走行充電、外部100V入力標準装備。
冷蔵庫は49リッターが標準装備。
430万円〜(税込 NV200バネットバン 2WD/4AT)


ACSコラボ/コラボベーシック RVビックフット
ACSコラボは大容量ソーラーシステムによりバッテリーを充電し、オール電化を計った同社のACS搭載。
コラボベーシックはACSが装備されないモデル。
大きなバンクを持つ外観はキャンピングカー然としているが、居住性は抜群。
バンクベッドも大人用のベッドとして使用できる。(写真下右)


バンクベッドと後部2段ベッドで、ダイネットを展開することなく4名が就寝可能。
ダイネットを展開すれば更に2名が就寝できる。(写真下右)
ダイネットは固定シートで4名が対座できる。(写真下左)


タウンエース/ライトエースベースで6名就寝ができるのはこのモデルだけで、多人数で使え、かつ取り回しの良いキャブコンを考えているユーザーには最適。

サブバッテリー、走行充電、外部100V入力/充電標準装備。(ACSコラボは2個標準装備)
冷蔵庫は40リッターが標準装備。
ACSコラボ 510万円〜(税別 タウンエース/ライトエース 2WD)
コラボベーシック 425万円〜(税別 タウンエース/ライトエース 2WD)


アレン エートゥゼット
バンクレスではないが、薄いバンクにして車高を抑え、ロープロファイルなスタイリングにしている。
バンクは子供用ベッドか収納スペースとして使用。


レイアウトによりタイプ1とタイプ2の2種類あり、タイプ1は2段ベッド(写真下左)、タイプ2はハイマウントベッド(写真下右)仕様。
ただし、どちらもキャンピング仕様規定の大人用の大きさに達しておらず、子供用の設定。
2段ベッドは上下とも1740x700mm、ハイマウントベッドは1750x760mm、延長ボードを使えば1750x1170mmである。


メインベッドはダイネットを展開するフロアベッドで、大人2名の就寝。
フロアベッドと後部ベッドで大人2名+子供2名の就寝ができ、子供連れのファミリーに適する。

サブバッテリー、走行充電、外部100V入力/充電標準装備。
冷蔵庫は49リッターが標準装備。
411万円〜(税込 ライトエースDX Xエディション 2WD/4AT)


エム・ボルーヴァ オートショップアズマ
ポップアップルーフを持つキャブコン。
ポップアップルーフを上げると、最大室内高は2050mmになる。


レイアウトは対座ダイネットと後部のハイマウントベッドの構成だが、後部ベッドは1700x600mmで子供用。
メインベッドはダイネットを展開するフロアベッド(1870x1130mm)。
ポップアップルーフはあるがルーフベッドとしては使用できない。
子供のいるファミリーに適している。

371万円〜(税別 ライトエース 2WD/5MT)


フィール オートショップアズマ
エム・ホルーヴァがポップアップルーフを持つのに対し、フィールはよりキャブコン然とした位置付けとなる。
バンクを持ち、子供用バンクベッドか収納スペースとして活用できる。(写真下右)


フィールの特徴はリアエントランスを採用していること。
これにより、車内で大半の時間を使うダイネットを大きく取れる。
ダイネットは横座りベンチシートで、ベッド展開も楽。
トイレルームなどとして使えるユーティリティールームも装備されている。
子供のいるファミリーやふたり旅に適したモデルである。

384万円〜(税別 ライトエース 2WD/5MT)


ネオ・ユーロ かーいんてりあ高橋
こちらもリアエントランスで前部に広いダイネットを持つモデル。
前部にダイネット、後部にギャレー及びユーティリティールームと、リアエントランスレイアウトではリアエントランスレイアウト定番の配置である。


バンクベッドは1950x1500mmで大人2名が就寝できる大きさを持つ。(写真下右)
従って、ふたり旅ならダイネットを展開せずに就寝できるし、ファミリーなら子供が大きくても4名就寝が可能である。


サブバッテリー、走行充電標準装備、外部100V入力/充電はオプション。
冷蔵庫は30リッターがオプション設定。
383万円〜(税別 ライトエースDX 2WD/4AT)


トム23 セキソーボディ
これもリアエントランスで、前部は広いダイネット、後部にギャレーとユーティリティールームを配している。
バンクベッドも大人2名が就寝でき、フロアベッドと合わせて5名が就寝可能。

トム23の特徴は、オプションだが2列目にFASPシートを装備すること。(写真下右)
これにより、乗車定員6名全員が前向きに着座してドライブできる。
なお、FASPシートを選ばない場合は、2列目シートは後ろ向き固定になる。


ダイネットは、4名対座と、サイドのロングソファで6名が着座できる。(写真下左)
これら全てのシートをフラットにすると、広いフロアベッドになる。(写真下右)
ふたり旅でもファミリーでも使用できるレイアウトで、二人で使用するなら、ダイネットをベッド展開することなく就寝できる。


サブバッテリー、走行充電標準装備、外部100V入力/充電はオプション。
冷蔵庫は65リッターを標準装備。
382万円〜(税別 ライトエース/タウンエースDX 2WD/4AT)


トム23S セキソーボディ
トム23Sは、トム23のショートバージョンで、トム23が4850mmの全長であるのに対し、トム23Sは4300mmと、55Cm短くなっている。
トム23はリアエントランスだが、こちらはセンターエントランスで、後部にコの字型ダイネットを配置する。(写真下)

ギャレーは前部に配され、運転席、助手席の後ろにギャレーコンソールが置かれる。
トム23同様、バンクベッドが装備されているので、ここで大人2名が就寝可能。(写真下右)
また、ダイネットを展開するフロアベッドと、上段ベッドで3名が就寝でき、計5名が就寝できる。


なお、トム23には装備されるユーティリティールームは、トム23Sでは省かれている。

サブバッテリー、走行充電標準装備、外部100V入力/充電はオプション。
冷蔵庫は65リッターがオプション。
352万円〜(税別 ライトエース/タウンエースDX 2WD/4AT)


Dテントむし バンショップミカミ
Dは”でっかい”の意味で、同社の看板モデルである軽キャブコン”テントむし”を大きくしたモデル。
特徴はエレベータールーフで、ポップアップしたときの天井高は1800mmになるが、下げた時は車高が2090mmで、地下駐車場など高さ制限がある駐車場でも入って行ける。
ロープロファイルの車体は横風の影響も受けにくく、大型車に追い越された場合のふらつきなどにも有利。
また、ルーフベッドとしても使用できる。(写真下右)


Dテントむしにはナローとワイドの2種類があり、ナロータイプは1770mm、ワイドタイプは1880mmの車幅である。
乗車定員はどちらも6名だが、就寝定員はナロータイプはフロアベッドで2名、ルーフベッドで2名で計4名、ワイドタイプはフロアベッドで3名、ルーフベッドで2名の計5名が就寝可能。

ダイネットはナロータイプはL字型ソファ(写真下左)、ワイドタイプは対座型(写真下右)で、2列目シートは前向きにもセット可能。
よって、ナロータイプはふたり旅に、ワイドタイプはふたり旅にもファミリーにも対応できる。


サブバッテリー、走行充電、外部100V入力/充電標準装備。
冷蔵庫はナロータイプは15リッター、ワイドタイプは18リッターの冷凍冷蔵庫が標準装備される。
ナロータイプ 352万円〜(税別 ライトエースDX 2WD/4AT)
ワイドタイプ 369万円〜(税別 ライトエースDX 2WD/4AT)




2016.1.3




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