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テッツRVセンター

キャンピングカーのレイアウトやインテリアの自由度はビルダーによって異なり、ある決まった形を作って、同じものを大量に生産する方法と、ユーザーの好みに合わせてオーダーメードする方法がある。前者は一定のクオリティーを保ちながら、比較的低コストで供給できるメリットがあるが、多少の変更ができても大きくは変更できない。後者は自分に合ったレイアウトやインテリア、あるいは他に無い装備を注文できるが、量産効率は落ちるため、価格が高くなってしまう。

テッツRVセンターはどちらかと言うと後者になるだろう。しかし、価格が高いかと言うと、そうでもない。これはある程度共通のパーツを使いながら、ユーザーに応じてレイアウトや家具の形状をオーダーメードしているからである。

例えば同社のスーパーエースは、ハイエースワイドロングにオリジナルのロキシースタイルハイルーフを乗せて、家庭用エアコン、温水シャワー、ホンダEU16i発電機、2口コンロ付きシンク、首振り式カセットトイレ、サイドオーニング、電子レンジまで付いて499.8万円(税込524.79万円)である。もちろん、サブバッテリー、走行充電システム、外部AC入力、など基本的な機能も装備。FFヒーターのみオプションとなっている。そこまでの装備はいらない場合は、上記からエアコン、発電機、温水シャワーなどを省いて359.8万円(税込377.79万円)で、ハイルーフが付いたキャンピングカーが手に入る。装備は必要に応じて、いわゆるマイナスオプションもできるので、不要なものは付けないで、その分価格を抑えることもできる。

同社は基本的にバンコンを得意としている。バンコンと言えばハイエースが主流で、キャブコンに比較して走行性能に優れ、スタイリッシュというメリットがある。しかし、その反面、専用のシェルを持つキャブコンに比べ車内スペースの制限は避けられない。どうしてもミニバンの延長と言った位置付けになってしまう。
同社はこれをロキシールーフというハイルーフを装着することで解決している。これはハイエースのルーフをカットして、そこにFRP製のハイルーフを乗せる手法で、同社ではハイエースの他、ステップワゴンやエルグランドに装着した実績も多い。(写真上)

同社のもうひとつの特長は、早くから家庭用エアコンをキャンピングカー、しかもバンコンに搭載していたこと。家庭用エアコンは、今でこそ幾つかのキャブコンに搭載され始めたが、バンコンに搭載されている例は現在でも同社のスーパーエースとしろくまくん以外ほぼ見当たらない。もちろんキャンピングカー用のルーフクーラーやウインドウクーラーを搭載いている例はあるが、冷房効率や価格面で言えば家庭用エアコンが優れている。家庭用のエアコンがキャンピングカーに搭載でき、本当に動くのか?と疑問に思われるかもしれないが、実は動くのである。それも、サブバッテリーのみで数時間動作し、十分実用になる。それほど現在の家庭用エアコンは省エネになっているのだ。それならば、家庭用エアコンをキャンピングカーに乗せようということで、国産キャブコンには家庭用エアコンを搭載したモデルが増えてきた。しかし、バンコンとなると、スーパーエースやしろくまくん以外、ほぼ見当たらない。
それでは同社の代表的なキャンピングカー、スーパーエースを紹介しよう。

スーパーエース(フルパッケージ)


バンコンでもキャブコン並みの装備と広さを実現することを目標に開発された、ハイエースワイドロングベースのモデル。ワイド幅ながら全長は5mを切るので、スーパーロングに比べて取り回しは格段に良い上、ハイルーフにより室内高はスーパーロングより相当高い。もちろん大人が普通に立って歩けるが、腕を上げてやっと指先が天井に届くくらい余裕がある。


レイアウトは前部にダイネット、後部にギャレーとなる。ダイネットとギャレーの間に仕切りがあり、エアコンの室内機はこの仕切りの上部に取り付けられる。ここまでが基本レイアウトで、その先はオーナーメードとなる。上記の写真は、ダイネットに大きなコタツ机を設置したプランであるが、このようなオーダーも可能なのだ。なお、このプランではコタツ机を収納して全面フラットベッドにできる(写真左下)他、収納されている小型のテーブルをセットすれば、右下の写真のような、コンパクトなダイネットにもなる。


また、コタツ机を降ろしてしまえば、ロングソファと、立って移動できる広いスペースが出現する。
上の例は、あくまで一例で、レイアウトはオーナーの使い方に完全にフィットしたオーダーメードが可能である。また、もちろん、家具の色、ソファの生地、床の色、カーテンなどもいくつかの種類の中から選ぶことができるので、明るい木目調や落ち着いたアーバン調など、好みのオリジナルコーディネートが可能である。


ギャレーにはバンコンではあまりお目にかかれない、2口コンロとシンクが一体になった本格的なものが使用されており、ある程度の調理も可能。冷蔵庫は上開き、横開き選択可能だが、横開きのものだとスペース効率が良く調理台が大きく取れるようだ。
調理台がもっと必要な場合は、別に収納されているテーブルをセットすれば、相当に広い調理台が出現する。こういったこともオーダーメード可能だ。なお、このプランではメインシンクに加え、洗顔用のシンクも設置されている。調理と洗顔は別のシンクで、といったわがままも実現可能だ。


発電機、ホンダEU16iも同じコンソールに収納される。特別に防音がされている訳ではないが、密閉して収納されるため、収納庫のフタを閉めてしまえば騒音はある程度抑えられる。それでも低いノイズと振動がダイネットにも伝わってくるのは避けられない。また、外部にもノイズが出るので、静かな環境で使用するのは控えざるを得ない。しかし、発電機があると、やはり電気不足に対して心強い。走行充電だけでは十分な充電は期待できないので、長期旅行などでは重宝するだろう。
吸気は下部の床を貫通させて外部から行い、排気は専用ダクトを通して外部に排出されるので、室内とは隔離されている。そのため臭いの侵入は無い。
発電機のスタートストップはいちいち発電機を引き出して行う必要があるが、リモートスターターでスタート、ストップを行うことができるだろう。また、ガソリンの給油はクルマのガソリンタンクから注入ではなく、本体を取り出して行う必要がある。


スーパーエースの特長のひとつである家庭用エアコンは、室外機はルーフエンドに乗る。ロキシールーフが車体に実にうまくなじんでいるので、エアコンがあってもスタイリッシュ感は損なわれていない。家庭用エアコンは競争の波にもまれているので、省エネや機能性において相当優れている。実際エアコンは発電機を回さなくてもサブバッテリーだけで十分稼動でき、サブバッテリーの状態や外気温にもよるが、数時間稼動できる。ただ、その他の電気器具も併用することを考えると、サブバッテリーは2個積んでおくほうが安心できるだろう。夜は直射日光が当たらないので、エアコンの稼動もハードではなく、バッテリーだけで稼動できるし、昼間は発電機が使える環境である場合が多いので、エアコンはかなり実用性がある。

そして驚きが、まさかのカセットトイレである。バンコンでカセットトイレを装備するモデル自体が希少価値だが、スーパーエースでは標準装備される。もちろん、トイレはそれほど使わないと言う場合は、小型のポータブルトイレにして、スペースを他のものに当てることも可能で、マイナスオプションにして価格を下げることもできる。













ベッドはバンクベッドを常設ベッドとして使用できるので、テーブルを片付けなくても、すぐに布団にもぐりこむことができる。これは意外に見過ごされることだが、お酒を飲んで眠くなってからテーブルを片付けてベッドメーキングするのは、かなり億劫である。できることなら後片付けは翌朝に回して、すぐにでも就寝したい場合もある。こんなとき、常設ベッドはたまらなく有難い。
ただひとつ、やらなければいけないことがある。それは、ベッドの延長板を引っ張り出すこと。(左下写真)人の重量がかかっても折れないよう、しっかりしたボードだが、それなりの重量がある。一人で作業でき、これにより、2人がゆったり就寝できる広さのベッドが出現する。なお、このボードをセットしても、ダイネットは十分な高さがあるので、奥様が就寝しても、ご主人はダイネットで飲み続けるということも可能である。
スーパーエースのバンクベッドは、スタイリッシュなバンクながら、必要十分な高さを持っている。もちろんベッドの天井高は高いほうが良いが、天井があまりに低くて圧迫感を感じるということはないだろう。(右下)


最後に温水シャワーについて説明しよう。温水シャワーは欧州車はほぼ標準装備しているが、国産バンコンで装備できるモデルはほとんど無い。国産キャブコンでさえ、装備していないモデルのほうが圧倒的に多いし、標準装備しているモデルはまず無い。
これは、国内では温泉がどこに行ってもあり、わざわざ車内でシャワーを使う必要が無いからである。しかし、毎日温泉というのも、好きな人は良いが、そうでもない人は疲れることもある。今日は簡単にシャワーで済まし、ビールを飲んで早めに就寝しようと思っても、温泉や入浴施設を探してそこまで行き、また道の駅まで運転しなければならない。観光地の温泉は早めに閉まるところも多く、遅く到着すると営業を終了していることもある。また、毎日の入浴料も、長旅ではバカにならない額になる。こんなとき温水シャワーがあれば、本当に助かる。シャワーと言っても、しっかり40℃くらいの湯が出るし、タンクは60リッターあるので、二人分のシャワーくらいは全く問題ない。
お湯はラジエーターのクーラントを巡回させて温めるが、一人分30リッター程度なら2時間くらいで40℃に達する。時間が無いときは、温水ヒーターを併用することができる。温水ヒーターを使う場合は、バッテリーだけでも短時間なら問題ないが、やはり発電機を回した方が無難である。設定温度に達すると、自動的にクーラントのバルブが閉じて流れが遮断され、それ以上は温度が上がらないようになっている。もちろん温水ヒーターも停止する。

シャワールームはFRP製のシャワーパンが置かれ、またこの上の天井にはベンチレーターがあるので湿気がこもることはない。家具面には防水カーテンで水を遮断する(写真上)。
冬場はシャワーでは寒いのでは、と心配されるかもしれないが、FFヒーターで車内を温めておけば暑いくらいにもなるし、走行後の車内はエンジンの熱もあり、意外に暖かいので、シャワーでも寒い思いをすることはないだろう。

スーパーエースは手頃なサイズのハイエースワイドロングボディーにハイルーフを組み合わせ、室内空間と取り回しを両立させたうえ、走行性能や運転装備もトラックベースのキャブコンとは一線を隔し、しかもキャブコン同等以上の装備を持つ、素晴らしいパッケージングである。ボディと一体でデザインされたかのようなロキシールーフにより、キャンピングカー然としていないスタイリッシュなエクステリアも大きな魅力と言える。



主な仕様
ハイエースワイドロングワゴン 4,840(全長)x1,880(全幅)x2,700(全高)mm
エンジン 直4DOHC 2,693cc
ベーシックパッケージ \3,598,000 フルパッケージ \4,998,000(税別)
(ハイエースワゴンDXミドルルーフ 2700ガソリン2WDベース)

主な装備(フルパッケージ)

グレード フルパッケージ
ベース車 ハイエースワゴンDX 2WD ガソリン2700cc
   
ルーフ架装 オリジナル「ROXY Style」ルーフ
FFヒーター
サイドオーニング 3m
サブバッテリー 105A1個(オプションで増設も可能)
サブバッテリー走行充電システム テッツオリジナル
サブバッテリー過放電防止装置
インバーター 車内AC100V電源
サブバッテリー外部充電
ルーフベンチレーター 吸排気切替
ガスコンロ 耐熱ガラスカバーつき 2口コンロ
シンク コンロ一体型
冷蔵庫 40リッターDC電源
給水タンク 60リッター
排水タンク 40リッター床下装着
電子レンジ 電子レンジ収納庫付
シャワールーム トイレルーム兼用
シャワーヘッド ギャレーと兼用
トイレ 首振り式カセットトイレ
カーテン
インバーター
エアコン 家庭用エアコン
湯沸し装置 クーラント循環と電気ヒーター
発電機 ホンダEU16i
外部AC入力
 
価格(税別:円) 4,998,000
 ●標準装備 ▲オプション ×設定なし


問い合わせ

(株)テッツ
千葉県印旛郡酒々井町篠山新田12-3
TEL 043-496-5847 FAX 043-496-2502
E-MAIL:info@tets.co.jp
URL : http://www.tets.co.jp/





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