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ハイマーバン314 ハイマー 




ハイマーバンは独ハイマー社が2016年モデルで発表した新シリーズ名。
欧州でもマーケットが大きくなってきた小型モーターホームの需要に応えるため、比較的車長の短いモデルを揃えたセミインテグレーテッド、即ちキャブコンのラインアップである。


ハイマーバンシリーズは、本国ではベース車や車長、レイアウトの違いで4モデルがラインアップされているが、現在のところ、国内には最も全長の短いハイマーバン314が輸入されている。
国内には、RVランド、ホワイトハウス、岡モータースが名を連ねるハイマープレミアムショップで取り扱っている。

さて、ハイマーバン314について見てみよう。
ベース車はフィアットのデュカト3.0Lディーゼルターボ。
本国では標準は2.2Lだが輸入モデルは3.0Lが標準となる。
また、これは本国仕様も同じだがAL-KOシャシーが標準仕様。
右ハンドルはオプションで設定されている。

先に書いた様に、ハイマーバン314はシリーズ中最も短く、全長は5,450mm。
もちろん、ハイマーのセミインテグレーテッドの中でも最もコンパクトで、ハイマーの謳い文句には「ウルトラコンパクト」と書かれている。


しかし、国内では、この長さはハイエーススーパーロング(5,380mm)よりも長く、国産スタンダードキャブコンと比べても長いくらいである。
車幅も、2,220mmで、これも一般的な国産キャブコンよりも広い。

国産キャブコンサイズの欧州モーターホームと思って見ると、思いのほか大きい感じがする。
ただ、従来の欧州モデルからするとかなりコンパクトなので、欧州モーターホームに乗りたいが大きすぎると二の足を踏んでいた向きには、待ち望んでいたモデルと言うことになるかもしれない。

現在輸入されているのはハイマーバン314だけなので、レイアウトは固定されてしまうが、他のレイアウトは全長も長くなる。


外観は今や欧州車では主流のロープロファイルと言われる形状で、キャブ上のバンクを持たず、スマートなフォルムを持つ。
商用車ながら洗練されたフェイスのデュカトと組み合されたエクステリアは短い車長ながらも欧州車らしい美しいデザインになっている。

ハイマーバン314のレイアウトは、前部にダイネット、後部にベッドルーム、中央にキッチンとサニタリールームという欧州車では一般的なレイアウトとなっている。

ダイネットは、これも欧州車では一般的な、回転するフロントシートを後ろ向きにし、2列目シートとでテーブルを囲むタイプ。
4名がゆったり着座できる。
大きなサンルーフが設置されており、明るいダイネットである。


最後部のベッドルームは横置ダブルベッドで、車幅方向に就寝する。
ベッドサイズは2000 x 1450mm(一部1300mm)で、家庭用ダブルベッドとほぼ同じサイズ。
ベッド下にはワードローブも用意されている。
また、天井にはスカイルーフが設置され、換気もできる。


キッチンはエントランスのすぐ隣に位置する。
ボディサイズから広いキッチンは期待できないが、それでもシンクと2口コンロが一体になったコンビネーションシンクがビルトインされる。
調理台として、跳ね上げ式のテーブルが用意されている。
また、冷蔵庫は、本国仕様では65リッターが標準で85リッターはオプションとなっているが、日本向けモデルでは85リッターが標準装備される。
なお、電子レンジは設定されていない。


サニタリールームはキッチンの向かい、ダイネットとベッドルームの間にあり、スライドドアを開けると、カセットトイレが設置されたトイレルームが出現する。ここは完全防水で温水シャワーも標準装備されている。温水は暖房兼用のトルマ6ボイラーで沸かすが、これはガスで10リッターの高温の湯を沸かし、120リッターの給水タンクの水と混合して適温にする。120リッターが蓄えられているので、2名なら十分すぎるほどの水量だが、10リッターの高温の湯と混合すると適温の湯は20〜30リッターしか得られないので、ふんだんに使うというわけには行かない。

サニタリールームにもスカイルーフが設けられており、明るく爽やかなサニタリールームとなっている。


収納は各所に設けられているが、ベッド下の収納は大きく、自転車が収納できる。
外部からのアクセス左右両側からでき、もちろん車内からもアクセスできる。
オプションでリアラゲッジドアを付けることも可能。
オーバーヘッド収納はベッドルーム、キッチンの上部、ダイネット上部に設置され、いずれも十分な収納が可能。
更にキッチンキャビネットやセカンドシートの下にも収納スペースが用意されている。


電装系は95Ahのサブバッテリーが2本標準装備されるが、追加バッテリーは設置されていない。
また1500Wインバーターはオプション設置されているので、車内で100V仕様の家電品を使う場合はこれが必要となる。

ガスはカセット式ではなく、5KgLPガスボンベを2本搭載するが、旅先でのガス補給は断わられる場合があるので、あらかじめ調べておくと良いだろう。

その他、サイドオーニングはオプションとなっている。

ハイマーバン314はコンパクトながら、温水シャワーまで全ての要素を持ったモーターホームで、国産モデルに近いサイズである。
今まで欧州モデルに憧れていたが、大きさ過ぎて躊躇していたユーザーには最適解のひとつと言ってよいだろう。





ビルダー ハイマー
車名 ハイマーバン314
ルーフ架装
ナンバー区分 8
乗車人数 4
就寝人数 3
ベース車 デュカト3.0
サブバッテリー ○(95Ah x2)
バッテリー増設
走行充電システム
外部100V入力/充電
 インバーター
大容量インバーター OP(1500W)
ルーフベンチレーター
サンルーフ
 コンロ ○(2口)
シンク
給水タンク ○(120L)
排水タンク ○(90L)
冷蔵庫 ○(85L)
電子レンジ
ユーティリティールーム
ポータブルトイレ
カセットトイレ
カーテン/ブラインド
FFヒーター
ルームエアコン
シャワー設備
温水装置
発電機
ウインドウ架装
アクリルウインドウ
サイドオーニング OP
 ソーラーシステム
全長(mm) 5450
全幅(mm) 2220
全高(mm) 2770
価格(万円) 994万円〜(2WD)

2016年5月現在 (○は標準装備/OPはオプション)
価格は千円台切り上げ(税込)



ハイマーバン314の動画はこちら



2016.5.17


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