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東海特装車(トヨタ)がコンセプトモデルを展示 ノアクロスシティカプセル
ジャパンキャンピングカーショー2016で東海特装車からコンセプトモデルが出展された。
東海特装車はトヨタの関連会社で、トヨタ車をベースに冷凍車や福祉車両などを製作しているビルダーだが、キャンピングカーも手掛けている。
キャンピングカーの既存のモデルとしては、ハイエースをベースにした「TUMCAMかがやき」やノア三兄弟をベースにした「TUMCAMときめき」がある。
そんな同社から発表されたのが、「ノアクロスシティカプセル」と名付けられた本格的に作りこんだコンセプトモデル。
ノアをベースに内装を全面的に架装し、ふたり旅を前提に“気ままに自由なまち旅ができる”をコンセプトとしている。
「まち旅」とは、「都市を愛犬と一緒に気ままに旅し、昼は街や美術館を巡り、夜はディナーの後車中泊を楽しむ」といったライフスタイルを提案したものとしている。
レイアウトは斬新で、右側に組み付けられた上下段の樹脂製ユニットは、上段にベッド、下段にドッグケージと収納庫となっている。
ドッグケージは、後部から出し入れできるようになっているのが斬新。
左部分は前後に折り畳みシートが装着され、2名が前向きに着座できる。
これらを収納するとベッドになるが、右側の上段ベッドとは段差があり、適度にプライバシーが保たれる位置関係になっている。
リアハッチを開けるとテーブルを引き出すことができ、車外でティータイムを楽しめるという設定。
海外のモデルも含め、恐らく今までに無いコンセプトと高い完成度で、商品化が楽しみな1台である。
ただ、提案されているような、「まち旅」のシチュエーションは可能なのか、多少気になる。
都市部で車中泊となると、もちろん道の駅やキャンプ場は無いので、コンビニ(トイレ)が近くにあるコインパーキングあたりと想定される。(車中泊を禁止している場合もある。)
そうすると、寒さを凌ぐためFFヒーターは必須としても、暑さを凌ぐエアコンはどうするか?
もちろん、アイドリングはすべきではない。(郊外でもアイドリングはするべきではない)
そこで考えられるのが、ハイブリッド。
ハイブリッドはエンジン停止中でもエアコンが作動するので、とりあえず暑さを凌げる。
しかし、長時間の使用ではバッテリーが無くなり、エンジンが作動してしまうので、キャンピングカーとしての使用では十分ではない。
理想的なのはプラグインハイブリッド。
これなら、搭載されているバッテリー容量は格段に大きく、長時間のエアコン作動も可能である。
もちろんエアコンに限らず、電子レンジなども使用できる。
残念ながらノアにはプラグインハイブリッドは設定されていないが、もし設定されれば、「まち旅」のコンセプトに限らず、キャンピングカーのコンセプトが変わるだろう。
日本の自動車メーカーも最近キャンピングカーマーケットにいくらか興味を持ってきたようで、このようなコンセプトカーが出展されるのは大変喜ばしいことだが、ベース車にも是非力を注いでもらいたいものである。
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