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エコロ　トイファクトリー　

キャンピングカーに、ファミリーカーの延長線を期待する声が多い。
即ち、普段は通勤やショッピング、家族の送り迎えなどファミリーカーとして使い、週末はオーバーナイトの遠出をファミリーでしたい、という要求である。

この場合の要件を考えてみると、まず、"キャンピングカーらしくないこと"があげられる。
やはりいくら小回りがきいても、キャンピングカー然とした外観では違和感がある。

次に、商用車然としていないこと。
この場合、ハイエースやNV350キャラバンでも商用車のイメージは付きまとう。
やはりボンネットが無く、キャブオーバーで高い運転席は商用車と見なされる。

そして最後に、小さすぎず、大きすぎないこと。
ファーストカーとして考える場合、やはりミニバンクラスの大きさは欲しい。
しかし、ハイエースでは大きすぎる（ハイエースはそれほど大きくないが、大きく見える）し、スーパーの駐車場や高さ制限のある駐車場に入れるか心配である。

結局、軽自動車より広く、ハイエースより小さく、ミニバンより車内が広く、かつ商用車に見えないクルマが要求されているのである。
ここにぴったり収まったのが日産NV200バネット。
基本は商用車なのだが、ボンネットを持ち、一見ミニバンに見え（三菱は日産からOEMを受け、ミニバンとして販売している）、車内はスクエアで一般のミニバンより広く、サイズはちょうど良い大きさである。


これを使わない手はなく、今や多くのモデルが各ビルダーから発売されている。
このエコロもそのようなモデルのひとつであるが、その中でも最も一般のミニバンに近いモデルのひとつと言える。
即ち、ギャレーなどキャンピングカー寄りの設備は省き、フラットなベッドのみを提供する車中泊に割切ったコンセプトである。


エコロの特徴は、”ファミリーで就寝できる”車中泊車であること。
しかし、大人４名が就寝できるようにするには、ポップアップルーフが必要になり、価格は大きく跳ね上がる。
そこで、後部にベッドボードを渡し、子供用上段ベッドを設定、大人２名と子供２名の就寝に割切っている。


ミニバンとしての機能は、通常のミニバンと何ら変わらない。
2列目シートはマルチモードシートを採用しているので、ドライブ時は５名が前向き乗車して着座できる。
この状態でも、荷物はしっかり積める。
ただ、一点注意しなければならないのは、通常のミニバンでは7人乗車できるものもあるが、エコロは5名乗車であること。
３列目のシートにシートベルトは付いていない。

そしてエコロのもう一つの特徴が、回転するフロントシート。（オプション：写真下）
180度回転させて後ろ向きにすることができるのである。
これにより、２列目シートと対座してダイネットを形成する。
２列目シートと３列目シートとでもダイネットを形成できるので、この機能は不要なのでは、という疑問があるかもしれないが、子供が上段ベッドで寝た後もダイネットを使えるし、2列目シートをベッド状態にした後でも、シートに座って足を延ばして寛げる。
良いスピーカーを付けて、音楽を楽しむのも良いだろう。


一方、２列目と３列目のダイネットは、フロントシートをいちいち回転させなくても、すぐにダイネットで寛げる。
それぞれを状況に応じて使い分けると、効率の良い快適な使い方ができるのである。

ベッドは２列目と３列目のシートをフラットにしてメークする。（写真下左）
大人２名が就寝できるが、足元のラックの出っ張りは小さく、気になることは無いだろう。（写真下右）


ベッド下は、収納庫として使える。（写真下左）
また、マガジンラックやポケットなど、小物収納も用意されている。（写真下右）


電装系は、サブバッテリー、走行充電、外部充電は全てオプションとなっている。
ミニバンの延長線上の使用なら特になくても困らないが、やはり車中泊時はサブバッテリーがあると気が楽である。
また、FFヒーターも需要の高い装備品である。
春先や秋に車中泊する場合は重宝する。

2015年12月現在　（○は標準装備/OPはオプション）
価格は千円台切り上げ（税別）

エコロの動画はこちら










2015.12.8

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