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日本のキャンピングカーユーザーは移動型


さて、前回と今回の記事で見えてくるのは、キャンピングカーユーザーがリタイア後のシニア層にシフトして、あまり装備を積まないシンプルな「8ナンバー以外」のキャンピングカーで、ペットを連れて温泉巡りをするという構図である。

シニア層がユーザー層の多くを占めるというのは、別に日本に限ったわけではなく、欧州でも似たような傾向である。(下は英国のモーターホームユーザー層の調査例)



日本は「キャンピングカー」、欧米は「モーターホーム」
しかし、日本と欧米で、キャンピングカーの使い方はかなり異なる。
ひとくくりにはできないが、一言で言うと、日本は移動型に対し、欧米は滞在型である。
そのため、欧米のキャンピングカー、いや、モーターホームでは居住性にはコストがかけられており、温水シャワーも含め、滞在に必要な装備が充実している。
一方、日本は、コンビニや温泉施設が多いため、キャンピングカーは移動と就寝の手段と位置付けられている場合が多い。
そのため、それに徹した「8ナンバー以外」のキャンピングカーや車中泊車で十分と考えるユーザーが多いのかもしれない。

別にそれが問題ということではないが、もう少し滞在型の使い方が増えても良いのではないかと思う。
即ち、夏なら避暑地で数日滞在し、キャンピングカーで読書をしたり、食事をしたり、コーヒーを飲んだりという使い方である。
そうすると、車内は「車内」ではなく「室内」になり、インテリアや装備を含めた居住性への興味も高まってくる。
もちろん、そのようなモデルは多くのビルダーから発売されている。
しかし、問題は、今回の調査データが示すように、そのようなモデル、即ちキャブコンや8ナンバーのバンコンの販売台数が落ち込んでいることである。
その原因は、滞在型の過ごし方ができる場所や施設が少ないことではないか?

「滞在型」が難しい日本のキャンプ場
道の駅はもちろん目的に反するし、RVパークも風が吹き抜ける涼しい木陰というコンセプトではない。
オートキャンプ場が最も近い存在だが、日本のオートキャンプ場は異常に高い。
もちろん、比較的安価なところもあるが、クルマ1台+大人2名で、だいたい5,000円弱程度である。
これが、欧米では、1,000円から高くても3,000円以下である。
しかも、電源はもちろん、ダンプステーションなども完備されているケースがほとんどである。
温泉や風呂はないが、小型のモーターホームでも温水シャワーが装備されているので、問題ない。

以下は、日本RV協会が6月に発表したレポートだが、安価なキャンプ場を求めるユーザーの声が明確である。







もし、人数にかかわらず1泊2,000以下で停泊できるオートキャンプ場が増えれば、日本でも滞在型の過ごし方が増えるのではないだろうか?
それに伴い、キャンピングカーも、滞在型の装備を持ったモデルが注目されることになる。
それとも、やはり日本人は常に移動していないと気が済まないのだろうか?





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