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シチュエーション別キャンピングカー選び 第3回
軽キャブコンでふたり旅


シチュエーション別キャンピングカー選び、第3回はカップルで比較的長期のふたり旅をするシチュエーションを設定した軽キャブコン比較をしてみる。

ふたり旅といえども1週間程度の長期旅となると、やはり余裕のあるスペースが欲しくなる。
しかし、スペースが限られる軽キャンピングカーではかなりストレスが溜まる。
軽キャンピングカーから選択する場合、軽バンコンではちょっときついかも知れないが、軽キャブコンなら現実度は高いだろう。
軽キャブコンを選択する場合、幾つかの判断ポイントがある。
ひとつは、居住スペースを優先するのか、動力性能や取り回しを優先するのか、ということ。
もう一つは、ポップアップルーフにするのか、ハードルーフにするのか、である。
居住スペースを優先すると、やはりパワーに限界がある軽ベース車では動力性能に影響する。
選択肢は軽8ナンバーモデルにするか、シェルを大きくして普通車8ナンバー登録としたモデルにするか、である。
普通車8ナンバーの場合は税金も高くなる。

ルーフの形状は、必要に応じて広げることのできるポップアップと、固定のハードルーフがある。
ポップアップは通常は車高が低いので高さを気にすることなく、地下駐車場などにも入っていける。
反面、ポップアップした状態では風雨に弱いのが欠点である。
ハードルーフは常に高い天井高が確保されており、断熱性もポップアップルーフに優るが、高さを気にする必要がある。
就寝人数はルーフベッドを持つポップアップモデルは4名就寝が可能だが、ハードルーフモデルでは基本的にフロアベッドだけなので、就寝人数は2名か3名である。
カップルの場合は、フロアベッドで2人で就寝することはできるが、ルーフベッドがあるとゆったり就寝できるのが魅力。

軽キャブコンは、やはり重量増が動力性能に影響を及ぼす傾向にあるので、動力性能を犠牲にしたくない場合は、できるだけ軽量のモデルを選ぶと良い。

それでは、カップルでふたり旅に対応した軽キャブコンのモデルをノミネートしてみよう。

・インディアナRV インディ727/東和モータース販売 インディ108
・オートショップアズマ ケー・アイ
・オートショップアズマ ラ・クーンU
・コイズミ かるキャン
・バンショップミカミ テントむしティーポ
・バンショップミカミ やどかり / 日産ピーズフィールドクラフト やどかりクリッパー
・フィールドライフ バロッコ
・ワゴリー ケイ380

インディアナRV インディ727/東和モータース販売 インディ108















(写真 上はインディ727、下はインディ108)

インディ108はインディ727のOEMバージョンであり外装、内装はカラーリングを除き同じである。
ベース車はダイハツ ハイゼット、日産 クリッパー、マツダ スクラムから選択できる。
スタイリッシュだけでなく、軽量化を図ったアルミシェルボディにポップアップルーフの組み合わせ。
軽快な走りがアドバンテージである。
選べるカラーリングもおしゃれ感を高めている。
シェルはキャブ部と同じ幅のため、取り回しが良い。
レイアウトは大き目に取った4名対座ダイネットとギャレーで構成される。
2列目シートは後ろ向き固定のため前向き乗車できないが、カップルで使うなら問題ない。
ダイネットは足元も十分なゆとりがあり、窮屈感はない。
ベッド時はダイネット展開でフロアベッドとなり、大人2名が就寝可能。
ポップアップルーフを持つためルーフベッドもセットでき、カップルなら、フロアベッドとルーフベッドに一人ずつ就寝することができる。
ギャレーは広いカウンターとシャワー付きシンクを持ち、13リッター給排水タンクを装備する。
収納は、オーバーヘッドコンソールが周囲に装備され、小物の収納に役立つ。

オートショップアズマ ケー・アイ






軽8ナンバーの軽キャブコン。同社は下記のラ・クーンという普通8ナンバーの軽キャンピングカーもラインアップしている。外観はキャブ部とほぼ同じ幅のシェルに、ポップアップルーフを装備する。
ケー・アイのポップアップルーフは全面が持ち上がるエレベーションルーフで、ここで大人2名が就寝可能。
レイアウトは対座式とベンチ式の2種類が用意されている。
対座式は2列目シートが自在シートになっており、走行時は前向き乗車可能。
カップルの場合は、どちらのレイアウトでも問題ないので好みで選べる。
3人以上乗車する機会があるなら、対座式にしておくと良いだろう。

オートショップアズマ ラ・クーンU
同社のケー・アイは軽8ナンバーの軽キャブコンだが、こちらのラ・クーンUは普通車枠(白ナンバー)の8ナンバー登録。
その分、シェルがワイドになっており、広い室内が手に入る。
ケー・アイとは異なり、ハードルーフを持つシェルを搭載し、高い天井高を確保している。
外観は、一見バンクベッドを持つように見えるが、ここはベッドではなく収納スペースの設定。
ただ、これだけの収納スペースがあれば、長期くるま旅でも荷物の置き場に困ることは無い。
また、布団などの寝具を置いておくこともできる。
レイアウトはベンチタイプとリアベッドタイプから選択できる。
ベンチタイプはロングソファとギャレーが対面するレイアウト。
リアベッドタイプは2列目に自在シートを持ち、前向き乗車も可能。
この状態で、3列目シートをフラットにすると、リアに小さなベッドを作ることができる。






コイズミ かるキャン


軽キャンピングカーにスライドアウトという奇想天外なアイデアで唯一無二と言えるスタイルを持つ。
屋根になる部分を手動ウインチで持ち上げ、壁部分をスライドアウトさせると、軽キャンピングカーとは思えない広さの部屋が出来上がる。天井最大高は2100mmで、ポップアップルーフにもハイルーフにも真似のできない高さと広さを実現している。
畳んだ場合の車高は1930mmで、ほとんどの高さ制限付駐車場にも問題なく侵入できる。
レイアウトは対座ダイネットとギャレーで構成されるが、フリースペースも広く、軽キャンピングカーの中とは思えない広さである。
屋根部分には大きな窓があり、採光が十分のため室内は大変明るい。
ベッドはダイネットを展開してフロアベッドとするが、天井部分に上段ベッドが仕込まれており、2人でそれぞれ使うとゆったりと就寝できる。
ギャレーはシンクと20リッターの給排水タンク、そして40リッターの冷蔵庫もビルトインされている。
走行時はシェルが畳まれているため、ここに乗車はできない。 よってカップルでの使用(あるいは一人での使用)に限られる。

バンショップミカミ テントむしティーポ










テントむしは、選べるカラフルな車体色が特徴のモデル。
コロというネームの、トータルコーディネートされたキャンピングトレーラーも用意されており、新発想の提案がされているが、ここではテントむしティーポについての説明とする。
テントむしティーポにはファミリー向けレイアウトのFタイプと、カップルや一人使用向けのSタイプがある。
Fタイプは2列目シートが自在シートになっており、前向き乗車もできるが、カップルの場合は後ろ向きで対面ダイネットが好みの場合選択すると良い。
SタイプはL型ソファになっており、こちらはシートは固定式である。
更に、Fタイプは2列目シートを前に畳み、3列目シートを跳ね上げることにより、トランポ的な使い方もできる。
オプションで大きな開口部を持つリアハッチを付けることもできる。
Fタイプの方が価格は高くなるが、カップルはもちろん、ファミリーにも、マルチな使い方もできるモデルである。

バンショップミカミ やどかり / 日産ピーズフィールドクラフト やどかりクリッパー
やどかりクリッパーはやどかりのOEMモデルで、外観は同じだが、内装はそれぞれ異なっている。
特徴は、シェルが取り外せるということ。
実は、軽トラックの荷台にシェルが積載されているというスタイルである。
そのため、必要に応じて軽トラックとしても使用できる、が、シェルの積み下ろしは、やはり重量物なので簡単ではない。
レイアウトは後部にエントランスを持つため、室内が広く取れるのが特徴。
L字型シートとギャレーユニットの組み合わせで、カップルなら十分な広さを確保している。
ベッドはダイネットの床部分にベッドマットで埋めるだけで2人が就寝可能となる。
バンクを持つ外観だが、バンク部分はベッドではなく、大容量の収納庫である。









フィールドライフ バロッコ
キャブ部と同じ幅のシェルを持ち、コンパクトなボディで取り回しがよい上、ポップアップルーフなので十分な天井高を確保できる。
ハイドロバックパネルと名付けられた外装パネルは木製のフレームを採用し、寒冷地でフレームが結露するのを防いでいる。
また、一年を通し夏は涼しく、冬の保温性を確保。
更に超耐候性を持つジェルコーティングされたパネルと塗装済みFRPパーツで構成されたボディは長期間にわたり色褪せないボディを保つ。
レイアウトはL字型にシートを配し、対面してシンク埋め込みのギャレーを置いている。
ギャレーの横にはポータブル冷蔵庫が置けるようスペース取りしてあり、冷蔵庫がすっきり収納できる。
また、冷蔵庫を前にスライドさせるとカセットコンロ収納庫があり、スペース効率を高めるアイデアがいたるところに使われている。
ベッドはダイネットを展開してフロアベッドを構成し、これに2名就寝できるが、ポップアップルーフを上げると、ここにも2名就寝可能で、合計4名が就寝できる。
カップルで使うなら、フロアベッドとルーフベッドに一人づつ就寝すれば、ゆったりと休める。
インテリアは明るい木目とライトグレーのツートーンシートの組み合わせで、落ち着いた中にも明るさがある。







ワゴリー ケイ380
シェルはキャブの幅よりも大きくして居住性を高めており、普通車8ナンバー登録。
シェルはバンクを持つハードルーフ仕様で、常に高い天井高を確保できる。
バンク部はベッドとしてではなく、主に荷物収納庫として使用するが、これだけ大容量だと、車内がすっきり整頓されるだけでなく、実質的に広く使える。
レイアウトは2列目シートと3列目シートが対座してテーブルを挟むスタイルで、カップルで向かい合って食事するには十分なスペースを持つ。
最後部にギャレーを持つのが特徴で、丸型シンクにシャワーヘッドが装備される。
ベッドはダイネットを展開してフロアベッドにするが、1840x1570mmの広いベッドスペースが出現する。











以上、軽キャブコンを特集したが、カップルで使うならどれも満足できるモデルであろう。
大きく分けるとポップアップルーフかハードルーフかが大きな選択ポイントだ。
ポップアップルーフなら、インディ727/インディ108、ケー・アイ、テントむしティーポ、バロッコからの選択となる。
唯一ケー・アイが全体にポップアップするエレベーションルーフを採用しているが、好みで選べばよいだろう。
2名以上で乗車する機会があるなら、前向き乗車できるケー・アイ、テントむしティーポが有利。
大きな荷物を積む機会があるなら、トランポ的な使い方もできるテントむしティーポが良いだろう。
なお、バロッコにはバロッコライトというトランポ的レイアウトを持つモデルも存在する。

ハードルーフを選択するならラ・クーンU、かるキャン、やどかり / やどかりクリッパー、ケイ380がある。
このうちかるキャンは別格で、多とは全く異なる構造を持ち、広い室内を手に入れられる上、他のハードルーフモデルが入れない高さ制限のある駐車場にも入ることができる。
他のハードルーフモデルは全てバンクを持ち、ここに大容量の収納スペースを設けているが、これは他のモデルにはない優位点である。
2人以上で乗車する機会があるなら、ラ・クーンUが前向き乗車できるので有利。

軽キャブコンで注意すべきは、動力性能である。
どうしても重くなりがちなボディなので、軽ベース車には文字通り荷が重いことになる。
特にハードルーフを持つモデル、中でも普通車8ナンバーのモデルは、動力性能を十分確かめる必要がある。
高速や上り坂では、苦しい走りとなるだろう。
燃費も、思ったほど良くない場合もある。
このあたりは、できれば購入前にチェックしておくことをお勧めする。


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