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シチュエーション別キャンピングカー選び 第8回
NV200バネットベースのバンコン(後半)

日産NV200バネットをベース車に使用したバンコン特集、前半は車中泊仕様車や比較的シンプル装備のモデルを紹介したが、後半は8ナンバー登録車、あるいは装備の充実したモデルを紹介する。
8ナンバー登録車の場合は、キッチン前の天井高が要件を満たしていることが求められるので、ポップアップルーフやルーフ架装のモデルが中心となる。

ノミネートしたモデルは、

・ケビンプレミアム M.Y.Sミスティック
・ファミリーワゴンSS アネックス
・アンナ201 エートゥーゼット
・インディ927 インディアナ・RV
・ポップ・コン キャンピングカー広島
・リゾートデュオ EURO NV200 ステージ21
・コンパクトバカンチェスNふたりのくるま旅ダイネット

では、それぞれの特徴を見てみよう。

ケビンプレミアム M.Y.Sミスティック
NV200のバン、ワゴン、どちらでも選択できる。
外観はNV200そのままで、ルーフもノーマルのまま。従って、8ナンバーキャンピング仕様ではないが、装備を充実させている。
日常は普通のミニバンとして使用し、週末はカップルでくるま旅、といった使い方を想定する。
日常での使用を考えて、2列目シートは前向きにもセットできる自在シートを装備、5名が前向きに着座してドライブできる。
2列目シートを後ろ向きにすると、ギャレーコンソールの折り畳みテーブルを前にしてダイネット的に寛ぐことができる。
最後部には折りたたまれたベッドボードとマットが収納されているが、これを広げると、対座して座れる。
2列目シートをフラットにして、後部にベッドマットを敷くと、1,860mm x 1,200mmのベッドができ、2名が就寝できる。
ギャレーコンソールには、シンクと給排水タンク、ポータブル冷蔵庫が標準装備で収納され、また後部の家具には電子レンジも標準で装備される。
サブバッテリーとインバーターも標準装備され、ちょっとしたくるま旅にあれば便利な装備が標準となっている。





















ファミリーワゴンSS アネックス
NV200ワゴンを使用したモデルで、こちらも普段使いではミニバンとして、週末はカップルでのクルマ旅を想定したモデル。
2列目シートにREVOシートを使用し、計5名が前向き着座してドライブできる。
最後部にはシートが装備されているので、2列目シートを後ろ向きにすると、テーブルを挟んで対座できる。
ギャレーコンソールは最小限にコンパクトにまとめられており、丸型シンクが最後部のコーナーに設置されている。
シャワーフォーセットは、引き出して車外でも使用できるので、ペットの足を洗ったりできる。
2列目シートと後部のベッドマットをフラットにすると、1950 x 1200mmのベッドが出来上がり、2名が就寝できる。
なお、ギャレーコンソールは下部が絞られているため、また収納家具も薄型のため、ベッド面積を最大限に取れる工夫がされている。

















アンナ201 エートゥーゼット
NV200バンを使用したモデルであるが、外見から分かるように、特徴はそのハードルーフである。
先代までは、丸みを帯びたハードルーフだったが、201でボクシーな形状となった。
その分、スペース効率は増している。
ハードルーフは、ポップアップルーフのように天井を低くすることができないため、地下駐車場などへの侵入は制限されるが、天候に寄らずルーフベッドを使えたり、断熱効果が高いことがメリット。
コンパクトながらシンクを持ち、天井高も要件を満たすので、8ナンバーキャンピング車登録である。
レイアウトは、2列目シートに自在シートを採用し、計5名が前向きに着座してドライブできる。
また、最後部に、前向きのシートを持つので、後ろ向きにした2列目シートとで対座ダイネットとなる。
これらを全てフラットにしてフロアベッドにすると2名が就寝できる。
ルーフベッドも就寝可能で、子供なら2名就寝できるので、ファミリーで使用できるのがアンナ201の特徴となる。
また、カップルでも、フロアベッドとルーフベッドに1名づつ就寝するとゆったり休める。
ギャレーは薄型コンソールにコンパクトなシンクが装備されている。
また、冷蔵庫は7リッターの小型ポータブル冷蔵庫が、運転席と助手席の間に標準で設置される。







インディ927 インディアナ・RV
NV200バンをベース車にし、ポップアップルーフを架装したモデル。
ポップアップルーフを付加することにより、日常でも乗りやすく、キャンプでは広い室内を実現した。
外観とレイアウトは、キャンピングカー広島のポップ・コンeEとほぼ同じで、車長方向のロングシートと、その対面にギャレーコンソールを設置する。
ロングシートを展開してフロアベッドとするほか、ポップアップルーフでルーフベッドが設置でき、計4名が就寝できる。
ギャレーコンソールには、シンクとポータブル冷蔵庫がビルトインされているが、冷蔵庫は単独で持ち出しできる。
冷蔵庫とシンクは大きな天板で蓋をすることができこれを閉めると広い机になる。インディ927はホワイトのレザー調シートと木目家具の組み合わせで、コンセプトの「大人のラグジュアリー・コンパクト」に相応しいインテリアとしている。
































ポップ・コン キャンピングカー広島
NV200ベースのポップアップルーフ車を早期から発売している同社だが、ポップ・コン、ポップ・コンeE、ポップ・コンRと、ラインアップも充実させている。
まず、ポップコンは、2列目シートに自在シートを持つレイアウト。
全員が前向き着座でドライブできる。
また、後部には、横向きに設置されたベンチシートと、それに対面するギャレーがあり、2列目シートを後ろ向きにセットすると、テーブルを囲んでダイネットを形成する。
全てフラットにすると、大人2名が就寝可能で、加えて、ルーフベッドに子供2名が就寝できる。
従って、ファミリーで使用することができる。
ポップ・コンの特徴は、ダウンギャレーシステム。
通常のギャレーとして使用できるが、就寝時はギャレーコンソールの背が低くなり、その上にマットを敷けば、障害物のないフルフラットベッドができるというアイデア機能。
なお、7リッターのポータブル冷蔵庫がオプションで用意されており、運転席と助手席の間に設置できる。

ポップ・コンeEは、乗車定員は5名、就寝定員は大人2名、子供2名なので、ファミリーでも使用できるが、カップルでの使用に適したレイアウトを持つ。
自在シートは無く、その代わり、横方向のベンチシートとそれに対面したギャレーコンソールを装備する。
車内での移動を遮る2列目シートが無いので、車内での移動がスムースで、ゆとりが生まれる。
ベッドはフロアの隙間を埋めてフロアベッドとし、1名が就寝、ルーフベッドに1名就寝するとゆったり休める。

ポップ・コンRは、ポップ・コンのレイアウトに近いが、2列目シートをモールドハイバックシートと称するシートにグレードアップしたモデル。
このシートはベッド時がフルフラットなのはもちろんだが、シート時はホールド性を持たせたシート。
これにより、ドライブ時の身体のゆれを防ぎ、快適な座り心地を実現する。
また、インテリアカラーは明るいトーンに変更している。
ポップ・コン同様、ユニークなダウンギャレーシステムにより広いベッド面積を確保している。

下はポップ・コンのレイアウト。





























下は、ポップ・コンeEの内部。










下は、ポップ・コンRの室内。












リゾートデュオ EURO NV200 ステージ21
アジアンリゾートをイメージしたインテリアがユニークな同社のリゾート・デュオシリーズの中で、NV200バンを使用したモデル。エレベータールーフを装備しているのが特徴。
エレベータールーフ収納時は、ノーマルの車高と変わらないので、地下駐車場などにも侵入可能。
ただし、ナンバーは8ナンバーではなく4ナンバーとなる。レイアウトは横置きのロングシートと、それに対面するギャレーコンソールで構成される。
ロングシートのシートバックをフロアにはめ込むとフロアベッドになり、ルーフベッドと合わせて大人2名が就寝可能。
ギャレーコンソールには、ポータブル冷蔵庫、電子レンジ、各10リッターの給排水タンク、シンクが収納される。コンソールには上蓋がついており、これを閉じると広いテーブルとして使える。
同社特有のマホガニー材を使った家具で高級感を出している。



















コンパクトバカンチェスNふたりのくるま旅ダイネット
同社のラインアップの中で、NV200バンを使用したのがコンパクトバカンチェスNシリーズで、カップルのくるま旅をターゲットにしたのが「ふたりのくるま旅」シリーズである。
ルーフ加工は無く、外観はノーマルと変わらない。
限られた車内空間ながら、2人使用に特化することにより、ゆとりあるレイアウトを実現している。
その代表例が2人用対座ダイネットで、このコンパクトなダイネットのおかげで、前後の通路を確保し、車内移動を楽にしている。
ダイネットを展開して、通路をベッドマットで埋めれば2人用のベッドになるが、ダイネットをそのままにして、通路だけベッドマットにすると、一人用のベッドになり、1人で使うならダイネットを展開する必要が無い。
ギャレーコンソールには、ポータブル冷蔵庫が収納される。




まとめ
8ポップアップルーフやエレベータールーフ、あるいはハードルーフが架装されると、ルーフベッドでも就寝できるようになる。
即ち、ファミリーでのくるま旅ができる。
その意味では、アンナ201、インディ927、ポップコンシリーズ、リゾート・デュオがNV200ベースでファミリー向けのモデルと言える。
更に、全員が前向き乗車できるのは、アンナ201、ポップ・コン、ポップ・コンRの3モデルに絞られる。

一方、カップルで使うなら、前から後ろまで貫く動線を持つレイアウトが便利。
これには、ポップアップルーフなら、インディ927とポップ・コンeE、リゾート・デュオEuro NV200の3モデル、それに、ノーマルルーフのコンパクトバカンチェスNふたりのくるま旅ダイネットが加わる。
ルーフベッドがあるモデルなら、2人で使う場合は、フロアベッドとルーフベッドでそれぞれゆったり休むことができる。

ルーフベッドを持たないが、4〜5人が前向き乗車できるモデルは、ミニバンの使い方に近い。
即ち、日常用途で家族が前向き乗車できることを重視し、週末はカップルで出かける、あるいは一人で出かける、といった使い方だ。
これには、ケビンプレミアム、ファミリーワゴンSSがある。
どちらもワゴンのNV200が選べるので、乗り心地も乗用車に引けを取らない。

NV200はボンネットを持つモデルで、乗用車に近い運転感覚なうえ、広い室内を持つ。
更に、走りも妥協する必要はない。
キャンピングカーの要素を持つミニバンとして、魅力あるモデルである。




2014.09.04


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