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シチュエーション別キャンピングカー選び 第4回
取り回しも、走りも、居住性も良いハイエース標準ボディベースキャブコン


シチュエーション別キャンピングカー選び、第4回はハイエース標準ボディをベース車にしたキャブコンをリストアップしてみる。
ライトエースやボンゴをベース車にした、いわゆるライトキャブコンは取り回しと価格面で注目されており、多くのモデルが各社から発売されている。
この理由は、その上位はハイエースワイド幅ベースのキャブコン、あるいはカムロードベースのキャブコンになり、取り回しと価格面で躊躇するユーザーが多いためである。
即ち、キャブコンユーザーの場合、動力性能や居住性を求めるユーザーはハイエースワイドベースかカムロードベース、取り回しや価格面を優先するユーザーはライトキャブコンという棲み分けになっている。

その意味では、ハイエース標準ボディを使用したキャブコンは、中途半端な位置付けになってしまっているようで、事実、発売されているモデルも2メーカー、3車種しかない。
しかし、ライトキャブコンでは、やはり動力性能や居住性に不満があるが、取り回し面でワイドボディは避けたいというユーザーも多いのではないだろうか?
ボンゴベースのキャブコンなら、居住性は悪くないが、動力性能はやはりストレスを伴う。
ハイエース標準ボディなら、シェルを積んでいても動力性能は必要十分である。
また、居住性もプライベートルームや常設ベッドを装備し、快適性では同等以上である。
もちろん価格的にはライトキャブコンよりも高価になるが、ワイドボディベースよりは遥かに安価である。
更に、ボンゴのようなトラック臭さは、無い。

こうして考えると、ハイエース標準ボディキャブコンはバランスの取れたカテゴリーと思えるが、現在は以下の3車種のみである。
それでは、これら3車種について見てみよう。

・セキソーボディ トム200
・セキソーボディ トム200L
・ファーストカスタム CG-500エルホップ

セキソーボディ トム200/L
トム200はファミリー向け、トム200Lはカップル向けの仕様となっている。
外観はほぼ共通で、バンクを持たないスマートなフォルムを持つ。
シェル部分の幅はキャブよりも多少大きいが全幅は2m以下に収まっており、またトム200の全長は5mを切り、取り回しは楽。
トム200Lの全長は5270mmでトム200より長くなっている。

レイアウトはトム200が対座ダイネットと後部の2段ベッド、そしてその間にギャレーとプライベートルーム、トム200LはL字型ラウンジソファと後部ハイマウントベッドの構成。
トム200Lはプライベートルームは持たない。
トム200の2列目シートはFASPを採用、3列目シートとともに前向き乗車が可能。
ベッドは後部ベッド、バンクベッド、ダイネットを展開するフロアベッドで計6名が就寝可能。
バンクを持たないが、キャブ上部の空間にあるスライドベッドボードを延ばすと、2名が就寝できるベッドとなる。
トム200の後部2段ベッドの下段は折り畳み可能で、大きな荷物を収納することも可能である。
また、トム200Lのハイマウントベッドの下は、大きな収納庫である。

ギャレーは標準的な大きさの丸型シンクと広い調理スペースがあり、その下には65リッター(トム200Lは40リッターの上開き)の冷蔵庫が収納されているので、ちょっとした料理も可能。
プライベートルームにはオプションでカセットトイレを設置可能。
インテリアは明るいトーンで高級感がある。

一方、FFヒーター、外部電源入力充電、インバーターなどはオプションとなる。





トム200の外観

上 トム200の対座式ダイネットと後部の2段ベッド

上 トム200Lのラウンジソファダイネット

トム200Lの後部ハイマウントベッド

トム200のギャレー



ファーストカスタム CG-500エルホップ
こちらもバンクを配したスマートな外観を持つが、同社独自のスペースフレーム構造によち、高い安全性を謳っている。
車体サイズは全長5m未満、車幅2m未満で、ほとんどミニバンと同じ感覚で運転できる。
レイアウトは対座ダイネットと後部ハイマウントベッドの組み合わせ。
2列目シートは前向きにセットでき、3列目シートと合わせて前向き着座してドライブできる。
ベッドは後部ハイマウントベッドと、ダイネットを展開するフロアベッドで計4名就寝可能。
バンクベッドは持たないが、キャブ上部は物入れとして使用できる。
後部ハイマウントベッドの下は大きな収納庫となっている。
ギャレーは丸型シンクと広い調理台を持ち、調理台の下には40リッターの冷蔵庫がビルトインされている。
プライベートルームは持たない。










車名 トム200 トム200L CG-500
エルホップ
乗車人数 7 7 7
就寝人数 6 6 4
FFヒーター
サイドオーニング
走行充電システム
バッテリー増設 設定なし
インバーター
外部100V充電
ルーフベンチレーター
シンク
冷蔵庫 65L 40L 40L
給水タンク 20L 20L 19L
排水タンク 20L 20L 19L
電子レンジ 設定なし
ハイマウントベッド ×
二段ベッド × ×
バンクベッド ×
オーバーヘッド収納庫
プライベートルーム × ×
トイレ × ×
ソーラーシステム
ルームエアコン 設定なし 設定なし 設定なし
温水装置 設定なし 設定なし 設定なし
発電機 設定なし 設定なし 設定なし
全長(mm) 4980 5270 4975
全幅(mm) 1920 1920 1895
全高(mm) 2650 2650 2780
価格(万円) 515(税別) 505(税別) 681(税込)
2014年5月現在 価格の千円以下は切り上げ 各社ホームページによる

どちらもきわめて高いクオリティで製作されており、使用状況や装備、あるいは気に入ったレイアウトで選べばよいだろう。
あえて比較すると、トム200/Lはファミリー向けとカップル向けのレイアウトを持つため、それぞれに最適なレイアウトとなっているのが特長。
カップルで使用する場合は、優雅なラウンジソファが選べる。
一方CG-500エルホップは、ファミリー、カップルどちらでも使えると言える。
普段はカップルで使用しているが、時々家族を乗せるといった場合は、フレキシブルに対応できる。
就寝人数はバンクベッドを持つトム200/Lが有利である。
トム200Lは後部に広いダブルベッドを持つ上に、バンクベッドも持つので無駄のように思えるかもしれないが、就寝時間が異なる場合は別のベッドを使ったり、プライベート性の高い生活ができる。
また、バンクベッドは収納に徹した使い方をすると、大容量の収納庫として使える。

どちらのモデルも、ルームエアコンや発電機の設定は無く、更なる快適性を求めるには、もう一ランク上のキャブコン、あるいはバンコンを選択する必要がある。
しかし、ストレスの少ない動力性能、取り回しの良さ、広い居住空間、充実した設備、適度な価格を併せ持つという意味では、ハイエース標準ボディキャブコンは良い選択肢ではなかろうか。
選択肢が少ないのが問題だが、今後他社からも魅力あるモデルが出てくることを期待したい。




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