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シチュエーション別キャンピングカー選び 第9回
ハイエース標準ボディハイルーフベースで優雅なふたり旅(前半)

リタイア後に夫婦で長期のくるま旅を計画されている方は多い。
昨今の調査でも、60歳代のユーザーが40%近くを占め、しかも年々増加している。
新たなキャンピングカーユーザーや、これからキャンピングカーの購入を検討されているシニアユーザーも多いのではないだろうか。

しかし、いざキャンピングカー購入を検討し始めると、大きな車体イメージがあり、本当に自分にも運転できるのか、不安をお持ちの読者もおられると思う。
かと言って、軽ベースやコンパクトキャンパーでは、長期くるま旅は疲れるのではないかという不安もあろう。
そこで今回は、ハイエースベースのバンコンをピックアップするが、ベース車に標準ボディハイルーフを選択した。
このボディは取り回しの良い標準ボディサイズながら、ハイルーフにより天井高に余裕があり、長期旅でも圧迫感が少ない。



また、シニアカップルの長期旅を想定し、カップル使用を前提に考えられたレイアウトを持つモデルを選んだ。
従って、2列目シートが前向きになり、ファミリーで前向き乗車ができるタイプはノミネートされていない。
もちろん、このタイプのシートを装備していてもカップルが使えない訳ではないが、使う頻度が少ないと、運転席、助手席から後部へのアクセスが不便というデメリットをあえて選択する必要は無い。
更に、目の肥えたシニアカップルが使うとあって、インテリアが高級感のあるモデルをピックアップしている。

以下がノミネートされたモデルである。

・マティアスC M.Y.Sミスティック
・リトルノアルカディア4.7 RVビックフット
・ウィズ アネックス
・ロングトレイン カトーモーター
・バースType1 キャンパー鹿児島
・ハイエースサルーンコンポ ナッツRV
・クエストミヤビ バンテック新潟
・フォックスSn フジカーズジャパン
・バカンチェスふたりのくるま旅 リンエイプロダクト
・ハイエースプラスLV レクビィ

今回は前半として、最初の5モデルを紹介する。

マティアスC M.Y.Sミスティック
マティアスのコンセプトは、キャンピングカーからの電源供給。
災害時などは、ソーラーパネルで発電、バッテリーに蓄電された電力を家庭で使用できるというもの。
そして、もう一つの大きな特徴は、クーラーを搭載できることだ。
マティアスは、ハイエーススーパーロングベースでモデル化されたが、その後、同じコンセプトでハイエース標準ボディハイルーフでモデル化されたのがマティアスC。
オプションで後部の右窓部にクーラーを設置できるが、これは家庭用エアコンのようにセパレート型ではなく、一体型。
取り付けは窓を取り外し、出窓化して排水処理も考えられている。
レイアウトは前部、エントランスの対面にギャレーコンソールをまとめ、後部は二の字型対座ダイネットとしている。
このため、昼間は広いダイネットで寛ぎ、夜はシートの間を埋めるだけでベッドとなる。
ベッドへの展開は、背もたれを通路部分に置くだけなので、比較的簡単で、年配者でもそれほど苦労しないだろう。

ギャレーコンソールには、標準的な大きさのシンクと、オプションの40リッター冷蔵庫がビルトインされ、すっきりまとまっている。
ただし、オプションの電子レンジは、調理スペースに置くことになるため、コンロの置き場所が厳しくなる。
小型の電子レンジにして、上部吊戸棚に収納する、といった解決策があるかもしれない。
給排水タンクは、シンクの下に収納されており、エントランスからも近いので、靴を履いたまま、外から取り出すこともできる。
このような点は、年配のユーザーにはありがたい設計である。






リトルノアルカディア4.7 RVビックフット
主にカップルでの使用をターゲットに設計されているだけあって、思い切ったレイアウトが採用されている。
それは、常設2段ベッドと完全個室である。
ノーマルルーフも含め、標準ボディのハイエースをベース車とするモデルで、常設2段ベッドを持つものは、このリトルノアルカディア4.7だけだし、また標準ボディで完全個室を持つのも、このモデルだけである。
その意味では、コンパクトボディ+常設ベッド+個室が欲しいというユーザーにはオンリーワンの存在である。
その分、ダイネットはかなりシワ寄せを食っているが、2人で使用するなら、これも良いだろう。
何より、常設ベッドの恩恵は大きく、ダイネットを展開してベッドにする必要が無いので、就寝前のひと仕事が免除されるのである。
更に、2段ベッドなら、就寝時間が違っても、相手を起こすことなく、自分のペースで生活できる。
このような点も、狭い室内で長期に暮らす上では、ストレスを減らす意味で重要なことである。

ギャレーは2段ベッドやプライベートルームに影響されることなく、大き目のシンクが装備されており、またコンロスペースもあるので、ちょっとした料理も可能である。
くるま旅でも、キッチンが小さいので外食ばかり、というケースも聞かれるが、リトルノアルカディア4.7では、全く問題ないだろう。
また、冷蔵庫も標準装備で、ギャレーコンソールにすっきり収納されている。




ウィズ アネックス
ウィズもカップルをターゲットに設計されたモデルで、その特徴は、広々としたルーミーな室内。
前部にギャレーコンソールを配置し、後部は、広いL字型ダイネットとしている。
そして、ルーフには「スカイライトルーフ」と名付けられた大きなサンルーフが標準装備され、これが室内を明るく、広く見せている。
前部のギャレーコンソールには、丸型シンクと、十分に広い調理/コンロスペースがあり、ちょっとした料理も可能。
電子レンジも、すっきり収納されている。
ただ、冷蔵庫はWAECOの引き出し式30リッターのものが、シート下にビルトインされているが、多少容量が小さいかもしれない。

後部は大きなテーブルを囲むL字型のラウンジソファー風ダイネットで、カップルでゆったり過ごすことができる。
テーブルを下押して、上に背もたれのマットを乗せるだけでダブルベッドに展開でき、大きな動作は不要である。






ロングトレイン カトーモーター
ロングトレインは同社の古くからあるモデルのひとつで、ロングワイドボディにハイルーフを架装したモデルや、ハイエーススーパーロングのベース車も存在する。
その中で標準ボディを採用したものもあり、ここに取り上げたモデルは標準ボディハイルーフをベース車としている。

レイアウトは前部にギャレーコンソールを置き、後部は広いダイネットとする標準的なものである。
ギャレーにはシンクや冷蔵庫がビルトインされ、調理も可能。
後部のダイネットは、コの字型のラウンジ風で、ゲストを交えた歓談も可能である。
ソファの隙間を背もたれで埋めればベッドになり、大人2名がゆったり就寝できる。

ロングトレインの特徴は、同社のモデルに共通するが、無垢の木材を使った本格的な高級家具である。
木目を生かした家具は、それだけで高級感を持ち、車内を豪華にしている。
豪華で落ち着いた空間を望むシニアカップルには、おすすめである。





バースType1 キャンパー鹿児島
バースはハイエーススーパーロングをベース車にしたタイプ2と、このタイプ1がある。
こちらのタイプ1は、標準ボディハイルーフを採用、取り回しが良いモデルとしている。
レイアウトは、前部にギャレーを置き、後部は二の字型対座ダイネットの標準的なものである。

ギャレーは比較的コンパクトながら、シンク、上開き冷蔵庫(オプション)がビルトインされる。
後部は二の字型ダイネットで、背もたれでシートの間を埋めるとベッドになる。

バースタイプ1の特徴は、シンプルながらセンスの良いモダンなインテリア。
シンプルな構成は、価格面でも有利に働いている。











続く



2014.10.04


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