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ツイン600SP アドリアモービル 



「ツイン」はアドリアモービルのバンコンのシリーズ名。
フィアット デュカト2.3Lディーゼルをベース車にする。
オプションで3.0Lディーゼルの選択も可能。
現地では全長の違いにより、短いほうからツイン500、540、600、640の4種類が発売されている。
このうち日本に輸入されているのが、540、600、640の3種類と、スポーティーなエクステリアとインテリアを纏ったGiT。
最も全長が短い500は輸入されていない。


更に、それぞれのボディサイズの中で、レイアウトのバリエーションがあり、540はSPT、640はSHXの各1種類、600はSPとSPT、そしてSPの左エントランスタイプであるSP GBの3種類が輸入されている。

ツイン600はその中でも中心的な存在。(写真下)
レイアウトの種類も多いが、左エントランス仕様の600SP GBは、日本のユーザーには大変うれしい存在である。



600SPとSPTは、サニタリールームが拡張できるかできないかの違い。

    600SP             600SPT           600SP GB

SPTは、通路の天井と床にジャバラスクリーンのレールが敷かれており、サニタリールームのスペースが、使用時に通路スペースまで拡張され、シャワースペースが大きくとれる。
(上の写真:カーテンレールが通路の天井と床に見える)
ちょっとしたアイデア機能である。

ただし、使用中はダイネットとベッド間の移動はできなくなる。
SPはサニタリールームの拡張はできない。
SPTは価格にして8万円高になるが、シャワーを使う頻度が多いユーザーならSPTのほうが良いだろう。

SP GBは、SPの左エントランスバージョン。
左側通行の日本の交通事情からすると、左エントランスは安全上も好ましい。
レイアウトはSPのレイアウトとシンメトリーになっている。
また、600SP GBのみ右ハンドルがオプション設定されている。

ツイン600SPのレイアウトは、前部にダイネット、後部にベッドルーム、中央にギャレーとサニタリールームの配置で、これはサイズ、メーカーにかかわらず、欧州車の一般的なレイアウトである。
そして運転席、助手席が回転してダイネットチェアになるのもお約束。
固定式の2列目シートとの間にテーブルを挟み、4名着座できる。(写真下左)


ベッドルームは1960x1450mmのダブルベッドで、日本の家庭用のダブルベッドど同等以上の大きさ。(写真下左)
ベッドボードを跳ね上げて、自転車など大きな荷物を積むこともできる。(写真下右)
マットレスごと跳ね上げてしまうというのも、日本のキャンピングカーには見られない手法だが、マットレスの収納場所も解決してしまっているので、案外合理的と言える。


中央のギャレーは、2口ガスバーナーを持つコンロとセパレートのシンクがビルトインされる。(写真下)
隣のコンソールには、97リッターの冷蔵庫(SPとSP GB)、あるいは80リッターの冷蔵庫(SPT)がビルトインされる。
なお、SPTは145リッター冷蔵庫にアップグレード可能。
いずれも3Way冷蔵庫である。


電子レンジはオプション設定。
電子レンジを装備したい場合は、高出力インバーターも同時に必要となる。
サブバッテリーは100Ahが1個のみ標準装備だが、追加バッテリーのオプション設定が無いので、販売店に相談すると良いだろう。

サニタリールームは、首振り式のカセットトイレが標準装備され、専用の手洗いも設置される。(写真下)
シャワーは、もちろん温水が可能で、トルマコンビ4ヒーターボイラーで湯を沸かす。


ボイラーの中の10リッター/60℃の温水を水と混合して湯音を調節する。
給水タンクは100リッター、排水タンクは90リッターで、こちらの水量は問題ないが、ボイラー中の湯量は、かろうじて2名がシャワーを使える程度。
なお、15℃から60℃まで上げるのに20分が必要。
また、ヒーターも兼用するが、ヒーター使用時では80分かかる。

収納は、ダイネット、ベッドルーム、ギャレー各上部にオーバーヘッド収納が装備され、十分な収納力を持つ。(写真下左)
更に、ベッド下は広大な収納庫で、大きな荷物も積み込める。(写真下右)


家具のカラーは、FOREST(写真下左)とTITAN(チタン:(写真下右)の2色があり、FORESTは温かみのある木目調、TITANはモノトーンのクールなイメージ。
(SPTはFORESTのみ。)


エクステリアは、6種類のボディカラーから選択できる。
また、ウインドウはアクリル2重窓になっており、断熱性も十分。
700x500mmの大きなスカイルーフベンチレーターが、ダイネットとベッドルームに標準装備されるのは大きな魅力である。(写真下)


更に、サニタリールームにもベンチレーターが付く。
ツイン600は全長5998mm、全幅2050mmと、ハイエーススーパーロングよりも多少大きいが、日本でも持て余すほどではない。

ツイン540SPTは、全長が5413mm、全幅は同じ2050mmで、ハイエーススーパーロングとほぼ同じ。(写真下)
600より更に扱いやすいが、600SPとの価格差は30万円なので、条件が許すなら600SPの方がお買い得感はある。
ただし600SPは、一般的な駐車場では、前方にかなりはみ出すことにはなる。

なお、ルーフエアコンは、600と640にオプション設定されているが、540SPTはオプション設定されていない。


ツイン640SHXは、唯一ハイルーフを架装したボディで、室内高は2110mmもある。
全長も6363mmと長く、国産大型キャブコン並み。(写真下)
特徴は、後部のプルダウンベッド。
これにより大人4名、子供1名の就寝が可能で、ファミリーユースにも使える。

レイアウトは600SPTとほぼ同じで、ボディが長くなった分、クローゼットなどが追加される。


輸入キャンピングカーはキャブコンが多かったが、最近になってバンコンも増えてきた。
特に、アドリアモービルはバンコンでも充実したラインアップを揃えている。
ラインアップ中では、やはり600シリーズがバランスが取れているだろう。
基本的にふたり旅向けであるが、ダイネットをベッド展開すれば、子供1名が追加できる。

右ハンドルが600SP GBにしかオプション設定されていないのは弱点だが、左ハンドルでは、狭い道でのすれ違い時などに、左サイドにぎりぎりまで寄せることができるなどメリットもある。
経験が無いと躊躇するが、意外にすぐ慣れるのでデモ車などで試してみることをお勧めする。

ハイエースを中心にした国産バンコンほど低価格ではないが、欧州車独特のセンスの良さと完成度の高さ、そして安定した走りがアドバンテージである。


ビルダー アドリアモービル
車名 ツイン540SPT ツイン600SP ツイン640SHX
ナンバー区分 8 8 8
乗車人数 4 4 4
就寝人数 2.1 2.1 4.1
ベース車 デュカト2.3L*1 デュカト2.3L*1 デュカト2.3L*1
サブバッテリー ○(100Ah) ○(100Ah) ○(100Ah)
バッテリー増設 - - -
走行充電システム
外部100V入力
インバーター OP(300W) OP(300W) OP(300W)
高電力インバーター OP(1500W) OP(1500W) OP(1500W)
ルーフベンチレーター
ソーラーシステム OP(94Wx2) OP(94Wx2) OP(94Wx2)
コンロ ○(2口) ○(2口) ○(2口)
シンク
給水タンク ○(100L) ○(100L) ○(100L)
排水タンク ○(90L) ○(90L) ○(90L)
冷蔵庫 ○(65L) ○(97L)*2 ○(97L)
電子レンジ OP OP OP
サニタリールーム
カセットトイレ
カーテン
FFヒーター OP OP OP
ルーフエアコン - OP OP
シャワー設備
温水装置
発電機 - - -
断熱加工
アクリル2重窓
サイドオーニング OP OP OP
全長(mm) 5413 5998 6363
全幅(mm) 2050 2050 2050
全高(mm) 2580 2580 2895
価格 698万円(税別)〜 728万円(税別)〜*3 788万円(税別)〜


 *1 3.0Lの選択可能
 *2 SPTは145L冷蔵庫のオプション設定あり
 *3 SPTは736万円(税別)〜
 2015年7月現在 (○は標準装備)




ツイン600SPの動画はこちら













2015.08.04




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