キャンピングカーの情報サイト


Home > セレンゲティ ファンルーチェ

ファンルーチェ セレンゲティ 





セレンゲティはハイエースをベース車として使用するキャブコンだが、その特徴はハイエースワイドワゴンを使用していることである。
更に、ワイドボディながら全長が5m以下に収まっており、取り回しが極めて良い。
フェリーの料金も、節約できる場合がある。
また、ワゴンボディを使用しているので、乗り心地もバンに比較して優位性がある。

しかし、全長を5mに抑えたからと言って機能的に割り切ってないところが、セレンゲティのもう一つの特徴と言える。
即ち、対座式ダイネットと後部2段ベッド、およびバンクベッドで大人が4名楽に就寝できるので、ファミリーでもゆったりと長期旅をこなすことができるのである。
更に、ユーティリティールームもしっかり備えており、スタンダードながら極めて優れたパッケージングと言える。

それでは、ダイネットから見てみよう。
ダイネットは固定式対座シートで4名が着座してドライブできる。
3列目シートは3点式シートベルト、2列目シートは後ろ向きで2点式シートベルトが装備される。
更に、横向きの単座シートも装備されているので、5名がテーブルを囲んで団欒できる。


次にベッドは、後部に2段ベッドが装備され、これは1,920x630mm(変形ベッドのため足元の幅は580mm)で、大人でも十分に就寝できるサイズである。
上下段それぞれに読書灯と小窓があり、カーテンを閉めてしまえば、落ち着いたプライベート空間になる。


バンクベッドは、1,900x1,900mmで、家庭用ダブルベッドよりも広い幅を持つ。
これは、大人が3名就寝できる広さで、2名で就寝するなら十分すぎるだろう。
バンクベッドは普段は収納された状態でダイネット上にはかからないが、使用時は引き出すことにより、上記の広さとなる。
引き出した時はダイネット上部に展開されることになるが、ダイネットは普通に着座できる。


ダイネットを展開するとフロアベッドになり、ここにも大人2名が就寝できるので、就寝人数は計7名となる。
もっとも、このような大人数で使用すると、やはり窮屈感は否めない。
やはり4〜5名のファミリーで使用するのが適しており、この場合は、ダイネットをそのままにして就寝できる。
子供が先に2段ベッドで就寝しても、大人はダイネットで寛ぐことも可能だ。

ギャレーコンソールには深さが十分なシンクがビルトインされ、大き目の食器も洗いやすい。
コンロは埋め込みではなく、カセットコンロを置くスタイル。
多口バーナーではないので、湯を沸かしながら目玉焼きを作る、などということはできないが、跳ね上げ式調理スペースもあるので、ちょっとした調理は可能。


ギャレーコンソールには65リッターと大き目の冷蔵庫が標準装備される。
ファミリーで使用するなら、やはりこれくらい大きい冷蔵庫が便利だろう。

収納も充実しており、オーバーヘッドコンソールが両側に並ぶ。
奥行きもしっかり確保されており、実用的である。
また、後部ベッド下は大きな収納庫になっており、外部からは大きなハッチによりアクセス可能。
ファミリーで長期くるま旅に出かけると、荷物が多くなることが考えられるが、これだけの収納力があれば問題ないだろう。



そして、ユーティリティルームもしっかり装備されていることがレイアウトの完成度を高めている。
ユーティリティルームは完全防水されているので、濡れたものの収納も可能。
もちろんトイレルームとしても活用でき、オプションでカセットトイレを選択することもできる。
ベンチレーターが装備されているのもありがたい。(写真上右)

セレンゲティは、5mを切るボディながら、ファミリーが長期旅を無理無くできるスペースと装備を持つ。
残念ながら、ハイエースワイドワゴンベースで5mを切るキャブコンはセレンゲティのみで、他に比較できるモデルが無いが、それでも選択して後悔しないモデルと言える。

あえてウイークポイントを挙げると、家庭用エアコンの装備が用意されていないことがある。
エアコンを搭載するためには、ツインバッテリー化したり、大容量インバーターを搭載したり、あるいは発電機を積んだりする必要があるので、これだけ効率の良いパッケージングに追加するのは難しいかもしれないが、実現できれば完璧と言える。

セレンゲティはどちらかというとファミリー向けであるが、カップルで使用することももちろん可能である。
しかし、カップルで使用するなら、同社のパタゴニアの方が適しているだろう。
パタゴニアは広いラウンジシートを持ち、多くの時間を過ごすダイネットは快適だ。
セレンゲティが持つ2段ベッドは無いが、カップルなら広いバンクベッドがあるので問題ないし、2段ベッドのスペースが無くなったことにより、より広い空間を実現している。
ただし、パタゴニアは全長が5,250mmと5mを超えてしまうのがセレンゲティと異なるところ。
運転は慣れてしまえばそれほど大きな問題ではないが、全長にこだわるユーザーには悩ましいところかもしれない。




セレンゲティの動画はこちら










2015.0116




ホームデータベース関連書籍キャンピングカー用品基礎知識
用語集基礎知識解説ブログ新車情報アーカイブ過去の展示会レポートお問い合わせサイトマップ






Copy Right キャンピングカーファン Since 2009