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デスレフ グローブバスI1 


デスレフはドイツのコーチビルダーで、全世界にモーターホームを輸出している。
トラベルトレーラーやデュカトベースのキャブコンなどを生産しているが、今回紹介するグローブバスI1は欧州ではクラスA、日本でフルコンと言われるカテゴリーのモデルである。


フルコンとは、ベース車のシャシーだけを使い、上部は全てオリジナルのボディを乗せる方法で、日本ではセミフルコンという手法はあるものの、完全なフルコンは、現在のところ無い。
フルコンの良いところは、ベース車に制約されることなく、完全に自由に設計できる点。
そのため理想に近いレイアウトや装備を実現できる。
反面、上物は全て製作しなければならないので作業が大掛かりになり、一品ずつの生産では効率が悪く採算ベースに乗らない。
このため、どうしても超大手コーチビルダーが手掛けるものとなっており、そのようなビルダが存在する欧米が主流である。

さて、このグローブバスI1は、同社のポジション的にはエントリークラスに属する。
同社のラインアップは、エントリーモデルにグローブバスT1/T2、I1/I2、全長7mを超えるフルサイズモデルに、グローブ4、マジックエディションやエスプリコンフォートがある。
このうち、グローブバスI1/I2、マジックエディション、エスプリコンフォートがフルコンモデルである。
従って、このグローブバスI1/I2は、コンパクトサイズのフルコンモデルという位置付けである。

5990x2150mmの大きさは、7mを遥かに超える他のフルコンであるマジックエディションやエスプリコンフォートに比べると、特に日本の道路では運転し易いだろう。
ただし、大きさだけで言うと、5650x2150mmのエバンスポーツというポップアップルーフ付きのフルコンモデルが存在する。
このモデルは、常設ベッドは持たず、プルダウンベッドがメインベッドとなるので、多少変わり種という位置付けと言える。

グローブバスI1は、常設ベッドを持つ、いわば本流のレイアウトを持ちつつ、コンパクトなボディサイズに収まっているモデルである。
後部常設ベッドは、寝心地を考慮した専用設計のベッドを採用。
写真下右は収納庫から見たベッドの構造で、ストラット構造になっているのが分かる。


そして、特徴は、電動プルダウンベッド。
これによりファミリーでの使用も可能としている他、ゲストがあっても対応できる。


なお、二人使用に限定するならグローブバスT1/T2というセレクションもある。
こちらはプルダウンベッドを持たないので、ベッドは後部の常設ベッドのみ。
ダイネットが簡易ベッドになるので、エマージェンシー的には使える。
グローブバスT1/T2は、フルコンではなく、デュカトのキャブを残したキャブコンである。

グローブバスI1とI2の違いはレイアウトで、ベッドが縦位置か横位置かを選択できる。
ベッド形態により、サニタリールームなどの位置が多少異なるが、好みで選べばよいだろう。
下は左がI1、右がI2である。


ダイネットは、2人掛け前向き固定のソファが2列目シートであるが、欧州車の多くが取っている手法通り、グローブバスI1も運転席、助手席が回転してダイネットチェアとなる。


ギャレーは3口コンロを装備し、本格的な調理も可能。(写真下左)
冷蔵庫は3Wayのものが標準装備される。(写真下右)
電子レンジはオプション。


サニタリールームは、10リッターのボイラーが標準装備され、温水シャワーが標準で使えるのが欧州車らしいところ。
カセットトイレはもちろん標準装備である。(写真下左)
また、サニタリールーム内の収納も充実している。(写真下右)


空調に関しては、FFヒーターはもちろんだが、電気式床暖房まで標準装備で、豪華さが際立つ一方、ルーフエアコンはオプションとなっているところも欧州車らしいといえよう。
また、外部AC入力は標準装備だが、発電機はかなり高額のオプションとなったり、セカンドサブバッテリーやインバーターがオプションなのは、外部電源が容易に得られる欧州の環境に基づいたもので、国内での使用では考慮しておく必要がある。

インフラに関してもう一つ重要なのはガスボンベで、欧州車ではLPガスボンベを積載するモデルが多い。
国内では、ガスボンベの充填に難色を示す販売店も多く、この点も知っておいた方が良いだろう。
カセットガスへの変更など、ディーラーに確認すると良いだろう。

しかし、欧州車の魅力は何といってもその洗練されたインテリアと、温水シャワーなどをはじめとする装備であろう。
家庭と同じ快適さを追求するモーターホーム作りは、やはり国内のキャンピングカーとは異なった世界がある。
また、欧州車の走行性能の高さは、やはり高速を当たり前とするドライビングカルチャーからくるもので、モーターホームだからというエクスキューズは無い。
国内の欧州モーターホームユーザーでも、走行性能で選んだというユーザーは結構多いのではないだろうか。




グローブバスI1の動画はこちら









2015.0116




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