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ファミリーワゴンSS-ER アネックス
ファミリーワゴンはアネックスの代表的ラインアップで、ハイエースを中心に多くのモデルをラインアップする。
多くはハイエースワイドロングだが、NV200のファミリーワゴン、「ファミリーワゴンSS」もラインアップされている。
ファミリーワゴンのコンセプトは、名前の通り、ファミリーでドライブでき、ファミリーでテーブルを囲めることである。
しかし、残念ながら、ファミリーで就寝するのは、多少窮屈だった。
ダイネットを展開するフロアベッドしかなかったからである。
そこで登場したのが、このファミリーワゴンSS-ERである。
ERはエレベーションルーフのことで、フロアベッドに加えルーフベッドで2名就寝できることにより、4名就寝が可能となったのである。
さて、NV200と言えば、ハイエースなどのキャブオーバー、即ちエンジンの上に運転席があるタイプと違い、ボンネット型を採用する。
そのため、見た目が一般のミニバンと似ており、商用車のイメージが少ない。
また、振動や熱の侵入などの面からもキャブオーバータイプに比べて有利。
このような理由から、NV200ベースのバンコンは多く開発されている。
ただし、ポップアップルーフやエレベーションルーフを持つNV200バンコンはあまり多くなく、今までは3ビルダー5車種しかなかった。
ここにアネックスのファミリーワゴンSS-ERが加わったのである。
それでは、ファミリーワゴンSS-ERを、他のライバルと比べながら見てみよう。
現在、ポップアップルーフ、またはエレベーションルーフを持つNV200バンコンは、以下のモデル。
・ファミリーワゴンSS-ER アネックス
・インディ927 インディアナ・RV
・ポップ・コン キャンピングカー広島
・ポップ・コン Rスタイル キャンピングカー広島
・ポップ・コンeE キャンピングカー広島
・リゾート・デュオ ユーロ NV200 ステージ21
レイアウトで分類すると、インディ927、ポップ・コンeE、リゾート・デュオ ユーロ NV200はほぼ同じレイアウトである。
即ち、後部左側にコンソールを持ち、その対面にロングソファを置く。
FASPシートのような自在シートを持たないので、フロントシートの2名以外前向き乗車はできない。
左側の家具の幅があるので、車幅いっぱいにベッド幅を取ることはできないので、フロアベッドに2名が就寝すると多少窮屈感がある。
そこで、ルーフベッドとフロアベッドに1名づつ就寝すると、ゆったり就寝することができる。
即ち、このレイアウトを持つ3モデルは、ふたり旅に適している。
写真上左はインディ927、写真上右はポップ・コンeE
写真下はリゾート・デュオ ユーロ NV200
その他の3モデル、即ち、ファミリーワゴンSS-ER、ポップ・コン、ポップ・コン Rスタイルは2列目に自在シートを持ち、乗員全員が前向き乗車できる。
即ち、ファミリー向けと言える。
まず、ポップ・コンを見てみると、2列目シートの後ろは、二の字型のシートがあり、後ろ向きにした2列目シートとでダイネットを形成する。
ポップ・コンの特徴はギャレーが低くなりシート下に格納されてしまうこと。(写真下左)
これにより、ベッドにしたとき、ギャレーが邪魔にならないので、幅いっぱいにベッドを作ることができる。(写真下右)
もう一つの特徴は、2列目シートに2名、3列目シートに1名が前向きに座れること。
3列目のシートまで使用することにより、ゆったり感がある。(写真下)
なお、ポップ・コン Rスタイルは、ポップ・コンと同じレイアウトながら、「モールドハイバック」と名付けられたシートを採用したモデル。
ドライブ時は凸凹のある座り心地の良い表面、就寝時はフラットな裏面を使って、座り心地と寝心地を両立させている。(写真下)
さて、ファミリーワゴンSS-ERは、2列目の自在シートの後部はL字型のダイネットを持つ。(写真下左)
ポップ・コンに近いコンセプトであるが、2列目シートが3名用になっているところは異なる。(写真下右)
真中の乗員はヘッドレストもなく、快適感は劣る。
しかし、乗員が4名であれば話は別で、後部にシートが無い分、荷物が積めることになる。
ファミリーワゴンSS-ERもギャレーを持つ。
ポップ・コンがダウンギャレーシステムで1900x1230mmのベッドを実現しているのに対し、ファミリーワゴンSS-ERは、ギャレーの足元を絞ることによって1950x1200mmのベッドを確保している。
ファミリーワゴンSS-ERの場合は、後部左側の薄型ラックが装備されているので、ベッド幅は30mm狭くなっている。
ただ、ベッド幅の段差は少なく、ギャレーが邪魔になるという感覚はあまりないだろう。
その意味では、就寝前にギャレーをダウンさせてからベッドメーキングをするポップ・コンはひと手間多くなるという欠点はある。
ギャレーを比べてみると、同じ丸型シンクを採用しているが、ポップ・コンのほうが調理スペースは遥かに大きい。
跳ね上げ式コンロ台も付いているので、調理スペースも確保される。(写真下左)
一方ファミリーワゴンSS-ERは、シンク部こそ奥行きがあるが、調理スペースはほとんどないと言ってよい。
5ナンバー仕様なのでコンロを置くスペースは無くても良いのである。(写真下右)
即ち、ポップ・コンは調理を前提にしているのに対し、ファミリーワゴンSS-ERは調理をあまりしないユーザーをターゲットにしていることが分かる。
微妙なコンセプトの違いがあるが、NV200 バネットのポップアップルーフ車の選択肢が増えたことは歓迎したい。
ビルダー | アネックス | キャンピングカー広島 |
車名 | ファミリーワゴンSS-ER | ポップ・コン |
ポップアップルーフ | ○ | ○ |
ナンバー区分 | 5 | 8 |
乗車人数 | 5 | 5 |
就寝人数 | 4 | 4 |
ベース車 | NV200バネットワゴン | NV200バネットバン |
サブバッテリー | ○(70Ah) | ○(55Ah) |
バッテリー増設 | - | - |
走行充電システム | ○ | ○ |
外部100V入力 | OP | ○ |
インバーター | OP(450W) | - |
高電力インバーター | - | - |
ルーフベンチレーター | - | - |
ソーラーシステム | - | OP(100W) |
コンロ | - | ○ |
シンク | ○ | ○ |
給水タンク | ○ | ○(5L x2) |
排水タンク | ○ | ○(14L床下) |
冷蔵庫 | ○(7L) | OP(7L) |
電子レンジ | - | - |
サニタリールーム | - | - |
ルーフベッド(mm) | 1980x1050 | 1880x1030 |
フロアベッド(mm) | 1950x1200 | 1900x1230 |
ポータブルトイレ | - | OP |
カセットトイレ | - | - |
カーテン/ブラインド | OP | ○ |
FFヒーター | OP | OP |
ルームエアコン | - | - |
シャワー設備 | - | - |
温水装置 | - | - |
発電機 | - | - |
アクリル2重窓 | - | - |
サイドオーニング | - | - |
全長(mm) | 4400 | 4400 |
全幅(mm) | 1695 | 1695 |
全高(mm) | 1980 | 1970 |
価格(万円) | 378(AT) | 329(AT) |
2015年9月現在 (○は標準装備/OPはオプション)
価格は千円台切り上げ
ファミリーワゴンSS-ERの動画はこちら
2015.09.21
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