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コイズミ かるキャン デッキクルーザー 




かるキャンでおなじみのコイズミから、また面白いモデルがリリースされた。
ダイハツ ハイゼット デッキバンをベース車にした”デッキクルーザー”。


ハイゼットデッキバンは、4名乗車できるキャビンに、オープンデッキ(荷台)を取り付けたもので、乗車人数を確保しながら、背の高い荷物や室内に持ち込めないような荷物を積むことができる。
背の高い植木や冷蔵庫などを運ぶようなシチュエーションを想定した軽バンである。(写真下)

デッキクルーザーは、このオープンデッキに目を付け、荷台をオープンウッドデッキにした。
荷台に板を敷き詰め、テールゲートの内側にも同じ木材を貼り付け、テールゲートを荷台の延長とすることにより、広いオープンウッドデッキが出現する。
車内は純正のシートを畳んでマットを敷くことにより、フラットなフロアダイネットとしており、大き目のテーブルも用意されている。(写真下)


この室内からデッキへは、スライドドアで行き来できる。
オリジナルのデッキバンは、もちろん車内と荷室は仕切られており、行き来できないのだが、この仕切りを切り取ってスライドドアをはめ込み、行き来を可能にしている。(写真下)
これにより、部屋とオープンデッキがつながり、まるでコテージにでもいるような爽快感が楽しめる。


そのオープンデッキには、コンパクトなギャレーも装備されている。
このギャレーは、フランスYATOO(ヤトゥー)社のKINOO(キノー)という商品で、下の写真(左)では左がシンク、右がコンロとなっている。
シンクの下には各20リッターの給排水用ポリタンクが収納されているが、収納スペースは20リッター分しかない。(写真下右)
即ち、給水タンクの水が減る分、排水タンクの水が増えるのだから、全体の水の量は変わらない。
実に頭のいい発想である。
コンロの下は収納トレイになっていて、食材などを収納しておくことができる。


面白いのは、後部ゲートを開いてウッドデッキを延長した際、このギャレーユニットがスライドして後ろいっぱいまで移動できること。(写真下)
これによりギャレーユニットでデッキが狭苦しくなるのを防いでいる。


さて、オープンデッキに目を引かれるが、デッキクルーザーのコンセプトは、ツー・イン・ワンシステムというものにある。
これは何かというと、車内からサンルーフを通ってルーフテントに行き来できるというもの。
ルーフテントへは、通常クルマのサイドからラダーで入るのだが、駐車場や道の駅ではラダーを下ろすことができない。
ウッドデッキからラダーでルーフテントに入ることもできるが、雨が降っていたりすると濡れてしまう。
サンルーフを通ると、ラダーを使う必要が無いし、雨に濡れることもないのだ。(写真下)


そもそもデッキクルーザーは、このツー・イン・ワンシステムが標準装備であり、ウッドデッキなどはオプションなのである。
即ち、標準装備はルーフテントとサンルーフ、そして室内とデッキをつなぐスライドドア(とその加工)のみ。
ウッドデッキ、ギャレー、サブバッテリー、テーブル、ソーラーシステムなどは皆オプションである。
逆に言えば、オープンデッキはウッドデッキに限らず、自分好みにアレンジしても良いのだ。

ルーフテントやサンルーフ、スライドドアなど、個人では加工が難しいものだけ標準装備とし、かつサンルーフを通って行き来するというシステムをツー・イン・ワンシステムとして車両を含むコンプリートカーとして提供しているのである。

なお、ルーフテントはイタリアのZifer(ジファー)社のコロンブスというモデルで、グラスファイバー製のもの。
同社の製品はAUTOHOMEというブランド名で世界展開されており、ルーフテントでは代表的なブランドである。(写真下)
ただし、車検時は取り外す必要がある。


また、サンルーフはFFヒーターや冷蔵庫でおなじみのべバスト製。
中古車を持ち込んで取り付けることも可能である。

デッキクルーザーは、従来のキャンピングカーには無いコンセプトで、日本のキャンピングカーマーケットへの新しい提案である。
小さいから、狭いからと、何かと制約の付く軽キャンパーだが、オープンウッドデッキという逆転の発想は驚くと同時に絶大な称賛を送りたい。
オーナーが羨ましく思える1台であることは間違いない。


デッキクルーザーの動画はこちら









2015.05.02




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