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リチウムイオン ポータブルバッテリー


キャンピングカーと乗用車やミニバンでの車中泊で大きな違いの一つは、サブバッテリーを積んでいるかどうかであろう。
もちろん、一概に言えないが、多くのキャンピングカーでは、ディープサイクルバッテリーが1個か2個積まれている。
それに対し、通常の乗用車やミニバンではサブバッテリーを積んでいるケースは稀で、車中泊をしようとすると電気はメインバッテリーから取るしかない。
恐らく、シガーソケットから12Vを直接取るか、小型のインバーターをシガーソケットに接続して100Vを取っているだろう。
しかし、使える機器は限られていて、せいぜいスマホの充電や小型のAV機器に限られる。
もちろん、電気毛布や湯沸かし器などを使えないことは無いが、やはりメインバッテリーに負担をかけすぎると、肝心のエンジン始動ができなくなってしまう恐れがある。
従って、サブバッテリーに代わるものが無いと、車中泊で安心して電気を使えない。

そうは言っても、キャンピングカーのようなサブバッテリーシステムを乗用車やミニバンに組み付けるのは大変で素人では難しい。
また、そのようなものを組みつけてしまうと、後々クルマの売却時など面倒な場合もある。
そこで考えられるのが、独立したポータブルバッテリーを車内に持ち込むという手段である。
従来よりディープサイクルバッテリーを内蔵したポータブルバッテリーが販売されており、キャンピングカーファンでも紹介しているが、ここでは次世代バッテリーと言われるリチウムイオンバッテリーを使用したポータブルバッテリー、オンリースタイルから発売されている「シノポリー リチウムイオンバッテリー」を紹介する。

まず、リチウムイオンバッテリーの特長からみてみよう。
1 ディープサイクルバッテリーに比べて、容積、重さが約半分
2 超寿命(ディープサイクルバッテリーの約10倍)
3 メモリー効果が少ないので継ぎ足し充電できる
4 経年変化が小さく、使っているうちに性能が落ちてくることが無い
5 急速充電可能

一方、最大の弱点は価格である。
リチウムイオンバッテリーはディープサイクルバッテリーの3倍以上の価格で、例えばシノポリー リチウムイオンバッテリーのラインアップで100Ahのものは164,000円である。
しかし、ディープサイクルバッテリーが2〜3年で寿命を迎えるのに対し、リチウムイオンバッテリーは10倍以上、即ち20年以上使えるので、長い目で見れば格段に低コストだと言うことが分かる。
更に小型軽量であるため、空いたスペースを他に使えるとか、経年変化が小さいなどというメリットは大変に大きい。
その意味では、キャンピングカー用のバッテリーとしても注目され始めているのは自然な流れであろう。

シノポリー リチウムイオンバッテリーについて
容量によって3種類(100Ah、200Ah、500Ah)用意されているが、車中泊用なら100Ah程度が適当だろう。
ちなみに、現在一般的にキャンピングカーで使用されているディープサイクルバッテリーは105Ahなので、ほぼキャンピングカーに匹敵するバッテリーを積むことになる。
ただし、キャンピングカーの場合は、電子レンジやテレビ、冷蔵庫など使用する電気量も多くなるので、105Ahバッテリーを2個積んでいる場合も少なくない。

仮に4A程度のポータブル冷蔵庫を動作させるとすると、100Ahバッテリー1個で、計算上では24時間程度動作させることができることになる。
もちろん、効率や安全面からフルに100Ahを使いきることはできないので、これよりも短かくなる。

ところで、シノポリー リチウムイオンバッテリーだけでは、100V機器を繋ぐことはできない。
100V機器を接続すためにはインバーターなる機器が必要で、これでバッテリーの12Vの電圧を100Vに変換する。

インバーターには100V用コンセントが付いているので、これで100V機器を接続する。
また、バッテリーを充電するためには、このインバーターを介して行う。
このため、シノポリー リチウムイオンバッテリーにはオンリースタイルが発売している「マルチインバーター」との組み合わせが安全だ。接続は、以下の図のようにする。説明のため放電時と充電時が別々に書かれているが、実際は同時に接続しておいても良い。そうすると、100Vがつながっている時は100V機器を使いながら充電され、停電などで100Vの供給が止まると自動的にバッテリーから供給される。
マルチインバーターは容量によって数種類あるが、1000Wのものでよいだろう。
この”容量”と言うのは、接続して使用する100V機器のワット数の合計であるが、1000W以上のものはまず使わないと思われるからだ。




なお、キャンピングカーの場合は、電子レンジを使うことから、1500W以上のインバーターを積むことが多い。
残念ながら、このマルチインバーターも79,800円と結構なお値段がする。
バッテリーと合わせて25万円弱となってしまうが、リチウムイオンバッテリーは長年使用できることと、災害時や停電時など緊急でも使用できることから考えると、1台備えておくと便利かつ安心である。



最後に、ポータブル冷温蔵庫も紹介しておこう。
20リッターで、冷蔵は2℃〜10℃、温蔵は65℃で使用可能。
電源は12V専用だが、100Vアダプターが付属しているので、上記のインバーターでも使える。
エンジンがかかっている場合は、シガーソケットから12Vで動作させておき、停車中は100Vで動作させることができる。



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