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NV350キャラバン解説


2012年、日産キャラバンがフルモデルチェンジした。2001年に発売された旧キャラバンはモデル末期で、ハイエースに対抗する術も無く、このクラスのキャンピングカーのベース車はハイエース一色といっても良い状態になっていた。リニューアルされたキャラバンは、ハイエースを強く意識したスタイル、ラインアップで、独創性に欠けるとの声もあるが、新開発のディーゼルエンジンや洗練された乗り心地など、最新モデルにふさわしい出来栄えとなっている。

ボディタイプ
ハイエース同様、ボディ形状は箱型、オーバーキャブで、ボディの種類は3種類の全長と2種類の車幅、2種類の車高の組み合わせで構成される。2013年6月現在では、
@標準幅(1,695mm)xロング(4,695mm)x標準ルーフ(1,990mm)の標準ボディ
A標準幅(1,695mm)xスーパーロング(5,080mm)xハイルーフ(2,285mm)の標準幅スーパーロング
Bワイド幅(1,880mm)xスーパーロング(5,230mm)xハイルーフ(2,285mm)のワイドスーパーロング
の3タイプの構成となっている。

一方ハイエースは
@標準幅(1,695mm)xロング(4,695mm)x標準ルーフ(1,980mm)の標準ボディ
A標準幅(1,695mm)xロング(4,695mm)xハイルーフ(2,240mm)の標準ボディハイルーフ
Bワイド幅(1,880mm)xロング(4,840mm)xハイルーフ(2,285mm)のワイドスーパーロング
Cワイド幅(1,880mm)xスーパーロング(5,380mm)xハイルーフ(2,285mm)のスーパーロング
(救急車ベースのスーパーハイルーフもあるが、ここでは割愛する)
の4種になる。

このうち標準ボディとワイドスーパーロングは、ほぼ同じサイズである。

ハイエースと異なるのは標準幅スーパーロングの存在。その代わりハイエースには標準ボディハイルーフとワイドロングが存在する。
ハイエースのこれら2車種が両方とも4,695mmの全長に対し、キャラバンは5,080mm。
ハイエースワイドロングミドルルーフに比べ幅が狭いので運転し易く、ハイエース標準ボディハイルーフと同じ高さを持ちながら、全長方向に余裕がある、という位置づけではある。
ただ、4,695mmに対し、5,080mm、即ち385mm長くなった引き換えに、5mを微妙に超えた全長は、街中でのとりまわしや、一部のフェリー料金がワンランクアップするという見返りになって帰ってくる。
居住性を求めるならワイド幅、取り回しを求めるなら標準ボディハイルーフと、ハイエースのほうがコンセプトが明確という見方もある。









        標準ボディ                          標準幅スーパーロング








     ワイドスーパーロング


エンジン
2L、2.5Lの2種のガソリンエンジンと2.5Lのディーゼルエンジンの計3種のエンジンから構成される。
標準ボディバン2WDは2Lガソリンか2.5Lディーゼルから選択可能。標準幅スーパーロング2WDは2.5Lガソリンか2.5Lディーゼルから選択可能である。
また、ワゴンはガソリン2.5Lのみ、マイクロバスは2.5Lガソリンか2.5Lディーゼルから選択可能。

ミッション
キャラバンのアドバンテージは5速AT。ハイエースは4速ATなので、大きな優位点となる。
当然スムースなギア変速が期待でき、燃費にも貢献する。
4WDはバンにのみ設定されており、標準ボディ、標準幅スーパーロング、ワイドスーパーロングそれぞれに設定されているが、ワゴンとマイクロバスでは4WDは選択できない。
ハイエースの場合、ワイドボディでディーゼルの4WDの設定が無かったが、キャラバンではこれが可能となる。ただし、逆に4WDは全てディーゼルとなってしまうので、ガソリンエンジンが選べないということになる。
なお、キャラバンの4WDはパートタイム。ハイエースの4WDがフルタイムで、必要の無いときは燃費の悪化を招いていた。キャラバンは状況に応じて2WDと4WDを主導で切り替えることができる。

パーキングブレーキ
キャラバンは足踏み式のパーキングブレーキを採用。
こんなものが特長として特筆されるのは、ハイエースが評判の悪いステッキ型のパーキングブレーキを採用しているから。





プッシュ式エンジンスターター
ブレーキを踏みながらボタンを押すだけでエンジンが始動するというもの。キーを差し込む手間を省き、すぐに発信できる。エンジンストップ/スタートを頻繁に行う可能性がある商用車ならではの機能。






キャンピングカー、特にバンコンのベース車両として確固たる地位を築いているハイエースの存在があるため、どうしてもハイエースとの比較になってしまったが、NV350キャラバンは今後ハイエースとシェアを2分していくと思われる。
特に、ハイエースで評判の悪かった4速AT、そしてそれによる燃費の悪さを5速ATで改善した点、あるいはワイドボディ4WDでディーゼルを選択できる点などでハイエースに不満を持っていたユーザーへのソリューションとなるだろう。
ただ、一方ではまだまだハイエースの人気は高く、アフターマーケットのパーツなどの豊富さは、簡単には追いつけない。
ユーザーにとっては、比較できるモデルが存在することになったメリットは大きく、自分に最適の1台を選ぶことができるようになったといえる。






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