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第4章 キャンピングカーのベース車


4-1.スタンダードバンコンのベース車

4-1-2.日産NV350キャラバン
2012年にフルモデルチェンジし、現在は5代目になります。
2001年に発売された旧キャラバンは、200系ハイエースの出現によりキャンピングカーのベース車として次第に使われなくなり、このクラスのキャンピングカーのベース車はハイエース一色といっても良い状態になっていました。
リニューアルされたNV350キャラバンは、ハイエースを強く意識したスタイル、ラインアップで、新開発のディーゼルエンジンや洗練された乗り心地など、最新モデルにふさわしい出来栄えとなり、現在ではスタンダードバンコンのベース車としてその数を増やしつつあります。
ただ、やはりまだまだハイエースの方が車種が多いことは否めないでしょう。
キャブコンとして使われている例も、まだありません。(2015年12月現在)

●ボディタイプ
ハイエース同様、ボディ形状は箱型、キャブオーバーで、ボディの種類は3種類の全長と2種類の車幅、2種類の車高の組み合わせで、以下の3種類があります。

・ロング標準幅標準ルーフ(4,695mmx1,695mmx1,990mm)
・スーパーロング標準幅ハイルーフ(5,080mmx1,695mmx2,285mm)
・スーパーロングワイド幅ハイルーフ(5,230mmx1,880mmx2,285mm)

ハイエースと異なるのは標準幅スーパーロングの存在。その代わりハイエースには標準ボディハイルーフとワイドロング、そしてスーパーハイルーフが存在します。

ロング標準幅標準ルーフ


ハイエースと同様、4700x1700x2000mmの4ナンバー枠をいっぱいに使ったボディサイズ。
基本的に商用車なので当然ですが、箱形のボディで特徴は出し難く、どうしてもハイエースに似てしまっています。
しかし、そんな中でも、新しさを出したデザインで、どこか流麗な外観となっています。

スーパーロング標準幅ハイルーフ


ハイエースには無いボディサイズで、標準幅ながら車長を385mm長くしています。
スーパーロングと名付けられていますが、ワイドスーパーロングより全長が短くなっています。
あえてハイエース標準ボディハイルーフと比較すると、車長方向と高さ方向に余裕が生まれます。
これを特徴とするモデルが増えてきましたが、やはりハイエースの方が多くのモデルが存在している状況です。

スーパーロングワイド幅ハイルーフ


車幅は同じですが、ハイエーススーパーロングよりも150mm短い全長です。
取り回しで評判の良くないハイエーススーパーロングに比べ、最小回転半径が6m(ハイエースは6.3m)と多少小さくなっていますが、やはり狭い場所での取り回しは簡単ではないでしょう。
キャンピングカーとしては、120モデル以上を数えるハイエースには遠く及びませんが、30モデル近くまで増えてきました。

エンジン


2L、2.5Lの2種のガソリンエンジンと2.5Lのディーゼルエンジンの計3種のエンジンから構成されます。

標準ボディバン2WDは2Lガソリンか2.5Lディーゼルから選択可能。
標準幅スーパーロング2WDは2.5Lガソリンか2.5Lディーゼルから選択可能です。

また、ワゴンはガソリン2.5Lのみ、マイクロバスは2.5Lガソリンか2.5Lディーゼルから選択できます。

ミッション

当社、キャラバンのアドバンテージは5速ATでした。
4速ATしかなかったハイエースに対して大きな優位点だったのですが、2014年にハイエースは6速ATになりましたので、この優位性は今はありません。


4WDはバンにのみ設定されており、標準ボディ、標準幅スーパーロング、ワイドスーパーロングそれぞれに設定されていますが、ワゴンとマイクロバスでは4WDは設定されていません。


ハイエースの場合、ワイドボディでディーゼルの4WDの設定はありませんでしたが、キャラバンではこれが可能となります。
ただし、逆に4WDは全てディーゼルとなってしまいます。

なお、キャラバンの4WDはパートタイム、ハイエースの4WDはフルタイムです。
パートタイム4WDは通常は2WDのため燃費面で優位性があります。
一方フルタイム4WDは通常の路面状態でも走行安定性が優ります。
また、パートタイム4WDは、通常の路面状態では2WDにする必要があります。

パーキングブレーキ
キャラバンはマニュアルミッション車を除いて、足踏み式のパーキングブレーキを採用。
ハイエースはステッキ式のパーキングブレーキを採用しており、ハイエースのウイークポイントとなっています。




プッシュ式エンジンスターター


ブレーキを踏みながらボタンを押すだけでエンジンが始動するというもの。
キーを差し込む手間を省き、すぐに発信できるのがメリットです。
エンジンストップ/スタートを頻繁に行う可能性がある商用車ならではの機能。

ハイエースも2014年から採用されています。


キャンピングカー、特にバンコンのベース車両として確固たる地位を築いているハイエースの存在があるため、なかなかハイエースの牙城を崩せないというのが現在の状況です。
特にNV350キャラバン発売当初は大きな優位点であった5速ATは、ハイエースが6速ATを装備したことにより、薄れてしまっています。

しかし、基本設計の新しいNV350キャラバンの洗練された外観や機能は、まだまだアドバンテージと思われ、今後もキャンピングカーのモデルが増えていくと考えられます。














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