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トイファクトリー ミラノスタイル

スーパーロングキャンパー特装 5,380(全長)x1,920(全幅)x2,380(全高)mm
エンジン 直4DOHC 2,693cc


トイファクトリーのミラノスタイルはその名が示すとおり、イタリアンデザインを取り入れた高級感溢れる内装が特長で、トイファクトリーバンコンのフラグシップとして開発されでいる。初めて目にするものは、このセンスの良い内装に目を奪われてしまうが、このモデルの特長は内装デザインのみではなく、トイファクトリーが従来から取り組んできた断熱にある。ミラノスタイルはトイファクトリーでも今までのバンコンで断熱に手を加えられていなかった窓を、キャブ以外は全てキャブコンのようなアクリル窓に変更した、チャレンジングなバンコンと言ってよいだろう。バンコンの断熱も面から言えば、ミラノスタイルはその一つの到達点である。

もとより窓以外はトリプル断熱と称してこだわってきた会社だけに、車体の大きな面積を取る窓への断熱は課題の一つであった。今回のアクリル窓はフロントウインドウと運転席、助手席のサイドウインドウ以外は全てアクリル窓化されているため、ダイネットやベッドルームといった居住部分は完全に断熱されたといって良い。

実際、現代のほとんどのキャンピングカーは、ボディー部分には何らかの断熱を施してあり、それなりの断熱効果はあるのだが、大きな占有面積を占める窓により、実は完全な断熱からはまだまだ遠い位置にいたと言わざるを得ない。逆に言えば、普通のワンボックスでも、窓にウレタン断熱シートを貼っただけで、断熱効果はかなり改善される。それゆえ、ミラノスタイルの窓断熱は大きな効果があると期待できる。

断熱処理は保温効果だけではない。外部からの熱の進入に対しても効果があるため、エアコンの効率が格段に良くなる。夏場の道の駅などで、一晩中アイドリングしてエアコンをまわしているクルマを見かけるが、断熱効果が高いと、こういった場合も最小限のエアコン使用で済ませることができる。やはり、最近意識が高まったエコを考えると、アイドリングはできるだけ少なくしたいものだ。

さて、断熱効果が高いと、外部からの騒音を低減させることにもなる。隣に駐車した車がアイドリングをしているような場合でも、進入してくる騒音は最小限に抑えられる。また、走行時のロードノイズも最小限になるため、快適なドライブとなろう。

断熱処理の3つ目の効果は、結露対策である。キャンピングカーは特に車内で人間が暮らす時間が長いため、それだけでも湿気を出すことになるが、その上調理したり食事したりするので、冬場では盛大に結露してしまい、ひどいときには窓際は水浸しになってしまうほどのこともある。ガラスに限らず、内張りや家具にも結露する場合もある。結露は水分を含んだ車内の空気が、冷たい窓ガラスに触れて低温化し、含んでいた水分をガラスに付着させるのが原因だが、窓が断熱されていると、湿った暖かい空気は直接冷たい窓に触れることが無く、したがって結露しない理屈である。

結露はすなわち水であるため、内装を汚し、長い間では愛車の劣化につながってしまう。断熱処理は結露を最小限にし、愛車を長く美しく保つ役割も果たしている。

その他のメリットとしては、アクリル窓にしたおかげで、窓が跳ね上げ式になり、全開できるようになったことがあげられる。高原など涼しいところでは、この窓を全開にするだけで大きな開放感が得られるだろう。




レイアウトは大きなダイネットと、前方にあるギャレーからなっている。ダイネットは進行方向に対して横方向に座る長椅子式であるが、片側に3名着座できるので、計6名が座れる広さがある。ただし、このようなクルマは6名で座るようなことは想定せず、夫婦やカップルで優雅に使用するべきであろう。
実際、就寝時は余裕のあるツインベッドになり、2名での使用を前提にしたものだ。ソファの下は収納庫として使用できるが、布団をしまっておくにはちょっと役不足かも知れない。大きな収納庫が必要なユーザーは、むしろ幕張ショーで発表されたバーデンが良いかもしれない。こちらは、リア常設ダブルベッドが設置されており、その下は広大な収納庫になっている。

ダイネット時に背もたれとして使用していたクッションをツインベッドの間に入れると、広大なダブルベッドが出現する。夫婦と子供が就寝できる広さはあるが、やはりこのクルマの雰囲気では子供は似合わないかもしれない。

ギャレーはエントランスの正面にあり、適度なな広さを持つ。ちょっとした料理なら十分可能であろう。シンクは斜めに設置されているため、多少スペース効率が悪いように感じられるが、実際に向かい合ってみると立ち位置が広々としていて使いやすい。収納もその分広くなっているし、何よりデザイン面で大変モダンなキッチンに見える。シンクの右横には上蓋式の冷蔵庫があり、蓋を閉めると上面は面一になり、広い調理台になる。

また、冷蔵庫の上の収納ボックス内には電子レンジが納まっている。調理関係が集中して配置されているのは大変使いやすいレイアウトだ。

さすがインテリア重視のモデルだけあって、電子レンジはおしゃれなジャバラ蓋で完全に収納されるため、ジャバラ扉を閉めてしまうと、実にすっきりしたインテリアになる。

インテリアへのこだわりは、証明にも現れている。天井のメインライトの他にサブライトが設置されていて、これが大変良い雰囲気を醸し出しているのだ。ダウンライトと相まって、室内がもはや車内ではなく、バーかホテルの部屋の一角のように見える。ムードを大切にするカップルや熟年夫婦には、このような演出は心憎いばかりである。


液晶テレビも装備されているが、これまたオーバーヘッドコンソールにうまく収納されており、同様にジャバラ引き戸を開けて横にスライドさせると、出てくる仕掛けになっている。ソファに寝そべってテレビを見るように想定されていると思われるが、ソファの頭部分がリクライニングするとなお楽な姿勢でテレビが見られるのではないかと思われた。


頭上にはオーバーヘッドコンソールが備え付けられており、旅に必要な備品を入れるには最適である。トイファクトリーのホームページにある写真では右側のオーバーヘッドコンソールのみ装備されているが、幕張ショーで展示されていた車両には両側に装備されていたので、装備は可能のようである。



車両右側後部にはマルチパーパスルームが設けられており、トイレルーム、あるいは収納庫として使用できるようになっている。反対側の車両後部左側にはオプションで引き出し収納が付けられるようであるが、特注で左右のスペースをつなげてしまって独立したトイレルームや収納庫とすることにより、大きなものも収納できるスペースが生まれるのではなかろうか。


ミラノスタイルのインテリアは違いの分かる大人が、ゆったりくつろぎながら旅をする場として、今までになかった提案をしている。キャンピングカーというと子供を含め何人が就寝できるとか、キャンプ前提とか、生活臭い用途を想定しがちであったが、このミラノスタイルが提案するものは、全く別次元の価値観と言ってよかろう。夫婦でワインを傾けなががら急がぬ旅を楽しむ・・そういったシチュエーションが似合う1台である。





 
 

車名 ミラノスタイル
グレード
ベース車 SLキャンパー特装
ルーフ架装 ×
FFヒーター
サイドオーニング 158,000円
サブバッテリー ダブルサブバッテリー
サブバッテリー走行充電システム
サブバッテリー過放電防止装置
サブバッテリーオートチャージャー
バッテリー増設
ルーフベンチレーター
ルーフトップアンテナ × リヤ地デジTV用フィルムアンテナ\39,900
ガスコンロ カセットコンロ
シンク 蓋付ステンレスシンク
レンジフード ×
冷蔵庫 上ふた式40L大型冷蔵庫
給水タンク 13リッター
排水タンク 13リッター
電子レンジ
多用途ルーム
シャワールーム ×
シャワーヘッド ×
トイレ ポータブルトイレ(PP135)\21,000
カーテン
インバーター 1500W
ソーラーパネル 70Wx2 \280,000
エアコン ×
ボイラー ×
発電機 ×
外部AC入力
価格(税込:円) 5,380,000


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