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コイズミ かるキャン

マツダ スクラム KCスペシャル 1,890(全長)x1,450(全幅)x1,320(全高)
エンジン DOHC 600ccガソリン















           かるキャンの外観(コイズミのHPから)

2009年7月24/25日に東京ビッグサイトで開催された東京キャンピングカーショー2009で、ひときわ人だかりが多かったのが、この「かるキャン」。初お目見えということだが、何と言っても軽トラックベースのキャンピングカーながら、居住部分がスライドアウトして室内が広がるコンセプトは実に斬新。しかも、天井も高くなり、スライドアウトした状態では、まるで三角屋根を持つコテージのような見た目となる。

スライドアウト/スライドインの操作は車外から手動で行うが、1名でも難なく1分ほどで作業を完了できる。「シェル」と名付けられた居住部分のボディーはFRP製で、高剛性でありながら軽量化が図られている。また、空気層をサンドイッチしたことにより、断熱効果も期待できる。コイズミはもともと積み下ろしするタイプのシェルを製作していたビルダーで、車両は扱っていなかったが、ユーザーの要求により車両を含め
シェルをたたむと、普通の軽キャンピングカーに見える(コイズミのHPから)

た完成品として販売を始めたとのこと。このかるキャンもシェルは積み下ろしできるそうである。







              シェルの展開は大人一人でも楽に操作可能。数十秒で展開完了

スライドアウトした状態の居住空間は軽ベースキャンピングカーとは思えないほどの広さを確保できる。内部は2名の居住を想定して設計されており、ダイネットも向かい合わせに余裕で着座できる。ギャレーも大型のものが装備されている。また、ベッドはダイネットを展開してメインベッドとするほか、二段ベッドも装備されている。

レイアウト
スライドアウトにより約640mm右サイドに張り出すが、これにより床面積が約1.5倍になる。スライドアウトした状態では、対面式ダイネットとギャレーが装備されるだけのシンプルなレイアウトだが、広さと高さに余裕があるため、とても軽ベースのキャンピングカーと思えない室内空間である。特に天井高が効果的にとられており、三角屋根のロフトのような感覚である。スライドアウトしたときの最大天井高は何と2,122mmもある。これだけの高さがあれば、窮屈感は全くない。

また、窓は4箇所あるが、全てが開閉可能で、特にスライドアウトしたときに屋根となる面にある窓は天窓のような感じになり、採光の面、通気の面から重宝するだろう。


広い室内空間と高い天井(コイズミのHPから)









                 スライドアウトする前(左)と後(右)の室内

ダイネットの横にギャレーが配置されるが、ギャレー前のスペースも十分余裕があり、広々としている。ダイネットから自然な位置に冷蔵庫があり、冷蔵庫の蓋を開けるスペースが苦しいと言うようなこともない。

なお、走行状態の場合(スライドインした状態)は、ダイネットのベンチシートが向かい合ってくっつくまで収納されることになり、天井も平天井となる。ギャレーは可動する床のほうに設置されており、スライドアウトとともに、移動する。


ダイネット
スライドアウトした状態で、大人2名が余裕で対座できるスペースが確保される。スライドアウトした状態では室内幅が約2mあり、その幅いっぱいに使ってダイネットが展開される。そのため、座面奥行きや足元とも十分な広さが確保されている。また、シートの幅は810mmあるため、1名掛けならゆったり着座できるし、ちょっと窮屈になるが、詰めれば片側2名の着座も可能だろう。テーブルは折りたたみ式のテーブルが壁面に収納されており、これを展開する。


ベッド
ダイネットをベッド展開してメインベッドとするが、テーブルをたたんで、背もたれで空間を埋めるだけの作業で、いたって簡単である。これで身長方向2,000mm x 幅方向810mmのベッドができ上がる。この大きさは家庭用のシングルベッドとほぼ同じ大きさであり、窮屈間は全くない。









            下段ベッド(左)と上段ベッド(右) (コイズミのHPから)

更に、かるキャンには上段ベッドが用意されている。スライドインの状態では、この上段ベッドは天井に張り付いた状態で収納されているが、スライドアウトした場合は、この部分は三角屋根の片方になる。すなわち、ベッドをセットした状態では、人間がベッドに昇降する隙間ができることになる。上段ベッドはダンパーにより、軽い力でセットでき、1900mm x 1000mmのベッドとなる。これは家庭用ベッドのセミダブルベッドに迫る大きさである。

上段ベッドは常設ベッドという訳には行かないが、カップルで就寝する時間が異なっても、先に上段ベッドを使用することができる。後で就寝する人は、天井が多少低くなる(約1200mm)が、下段は使用可能。ただし、上段に寝具を収納しておくことはできないので、上段ベッドをセットした時に下段から持ち上げる必要がある。しかし、軽トラックベースでこれだけのベッドスペースが確保できるのは驚きだ。


ギャレー

ギャレーにはシンクと冷蔵庫(オプション)が装備される。シンクは軽ベーでは異例の大きさで、ハイエースベースのキャンピングカーでも、この大きさを持つものは多くない。冷蔵庫も40リッタークラスのものを設置することができる。ギャレー前のスペースも十分確保されており、形ばかりのギャレーとなりがちな軽車両ベースのキャンピングカーと異なり、ちょっとした調理なら十分こなせるだけの装備である。

   ギャレーユニットには大型シンクと冷蔵庫が収納される

シンク下は各20リッターの給排水タンクが収納されている。ハイエースクラスのキャンピングカーでも10リッターの給排水タンクしか持たないものも多いが、これをとってみても、かるキャンが本格的なギャレーを装備していることがわかる。









            シンク下の収納庫には各20リッターの給排水タンクが収納される


収納
残念ながら室内に収納庫と呼べるスペースはほとんどない。これは、スライドアウトした状態では広い空間が作り出されるが、そうでない場合は極めて限られた空間であるため、収納庫の類を設置しておくス
ペースがないためである。しかし、かるキャンにはオプションで大型のリア収納ボックスが用意されている。この収納ボックスは実に320リッターの収納力を持つので、荷物が多いユーザーはこの装着をお勧めする。どの程度長期の旅をするかによっても荷物の多さが異なるが、軽だから、という制約にとらわれることなく、このようなオプションまで用意されているのは、ユーザーにとって大変うれしいことである。

     リア収納ボックス(オプション) (コイズミのHPから)


その他
スタビライザージャッキが標準装備されている。これは、車両後部に2箇所付いており、駐車時に地面に下ろすことにより車体のゆれを抑える。キャンピングカーは人の乗り降りや風によっても結構ゆれが生じるもので、就寝中などは意外に気になる場合がある。特に軽キャンピングカーのように小型のシャーシーながら側面積があるような場合には、多少の風でも揺れを感じることになる。駐車中はこのジャッキを下ろしておくことにより、揺れを抑制できる。ただし、走行前にジャッキを上げることを忘れないように十分注意する必要がある。
スタビライザージャッキ(コイズミのHPから)

軽ベースのキャンピングカーでありながら、これだけの居住スペースを持つかるキャンは、間違いなく軽キャンピングカーのエポックメーキングな存在になると思われる。その発想のユニークさは賞賛されるべきもので、多くのユーザーが支持するだろう。軽ベースの手軽さと広い室内空間を両立させた「かるキャン」は今後の軽ベースキャンピングカーのスタンダードを変えるものであり、かるキャンの登場によって、今後の軽キャンピングカーがぐっと面白くなる予感がする。
         ショー用のカラーリングの展示車


問い合わせ

株式会社コイズミ
〒173-0025 東京都板橋区熊野町33−3
TEL 03-3959-1212




装備一覧


車名 かるキャン
ベース車 スクラムKCスペシャル
FFヒーター バベストAST2000
サイドオーニング 2m
サブバッテリー
走行充電システム
サブバッテリー過放電防止装置 ×
バッテリー増設 ×
インバーター
ルーフベンチレーター ×
テレビアンテナ ×
ガスコンロ
シンク
レンジフード ×
冷蔵庫
給水タンク 20リッター
排水タンク 20リッター
電子レンジ ×
常設ベッド ×
二段ベッド
上部収納庫 ×
クローゼット ×
多用途ルーム ×
シューズボックス ×
シャワールーム ×
シャワーヘッド ×
トイレ ×
カーテン
ソーラーパネル ×
サンルーフ ×
追加エアコン ×
ボイラー ×
発電機 ×
外部AC入力
リアカーゴボックス 320リッター 
断熱加工 断熱処理FRP
価格(税込:円) \2,488,000 ガソリン 2WD 5MT
4WD、3ATの設定もあり
2009年7月現在



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