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ハイエース2013年モデル

ハイエースは国内のキャンピングカーのベース車として、最も多く使われている車種である。バンコンで主に使用されるが、ボディカットしてキャブコンとしても使われている。
NV350キャラバンが発売されるまで、このクラスのベース車としてほぼ100%使用されていたが、NV350の発売により、選択できる状況になった。
2014年始めの現在ではNV350のバンコンは増えてきたが、本格的な架装モデルはまだ少ない。

2013年11月にハイエースがマイナーチェンジされ、4型となった。現在のハイエースは5代目で200系と呼ばれているが、200系になってから4回目のマイナーチェンジである。
今回のマイナーチェンジは、フロントマスクのデザインが一新された他、LEDライトの採用やプッシュエンジンスターターなど、細部の改良も行われている。
日産が2013年に発売したNV350キャラバンの存在もあり、各部がブラッシュアップされたが、残念ながら基幹部分は据え置かれている。
このため、例えば5速ATを搭載するNV350に対し4速ATのハイエースは燃費面やスムースさで遅れを取っている感は否定できない。
また、ワイドボディ+ディーゼルエンジン+4WDの組み合わせが選べないのも、NV350に優位性を譲っている。

今回のマイナーチェンジでは、以下の点が改良された。
・フロントマスクのイメージチェンジ
・プッシュエンジンスターター
・フラットサーフェイススライドウインドウ
・マルチインフォメーションディスプレイ
・LEDロービームライト
・ガラスアンテナ
・ステアリングオーディオコントロール

インパネのインフォメーションシステムやガラスアンテナなどは、現在のクルマとしては当然の装備なので、やっと追いついた感じではある。

ハイエースのボディスタイルは、車長2種、車幅2種、車高4種があり、この組み合わせでラインアップされている。
NV350キャラバンとの違いは、NV350に存在する標準幅スーパーロングが存在しないこと。その代わり、ハイエースには標準幅ロングハイルーフとワイド幅ロングミドルルーフが存在する。
そして、もう一つ大きな違いが、救急車用スーパーハイルーフの存在である。
2013年より、このボディがキャンピングカー用に供給されることになり、幾つかのビルダーではスーパーハイルーフ仕様バンコンを製作している。

●ボディタイプ

標準幅ロング標準ルーフ 4695x1695x1980
ハイエースの中で最も小さいサイズ。背が高いので大きく見えるが、ミニバンと変わらない大きさで取り回しも良く、日常使いも全く問題ない。車高も低く抑えられており、ほとんどの地下駐車場やスーパーの駐車場に入ることができる。


標準幅ロングハイルーフ 4695x1695x2240
標準ボディなので取り回しがよく、乗用車やミニバンからの乗換えでも不安はない。ただしハイルーフのため、地下駐車場などの高さ制限のある駐車場は基本的にNG。通常の運転でも高さを常に意識したほうが良い。室内高が高いので広々感があり、ポップアップルーフのように風に弱いことも無い。


ワイド幅ロングミドルルーフ 4840x1880x2105
ワイドボディながら5mを切る車長のため、思ったほど運転に気を使うことは無い。1880mmはアルファードより4Cm広いだけ。ミドルルーフだが、多くの車高制限が2100mmなので、入庫できる可能性は高い。ワゴン仕様はリーフが多少柔らかく乗り心地はバンに勝るため、ファーストカーとしての需要も多い。


ワイド幅スーパーロングハイルーフ 5380x1880x2285
通常販売されているハイエースとしては最大のボディサイズで、車長があるため、取り回しは楽ではない。スーパーの駐車場などでは、慎重な運転を強いられるだろう。しかし広い室内は魅力で、現在ハイエースベースのバンコンとしては最も多く使われている。


ワイド幅スーパーロングスーパーハイルーフ 5380x1880x2480
元は救急車のベース車両で、キャンピングカー用にも供給され始めた。一般には販売されていない。救急車の赤色灯の穴を防ぐためカバーが付けられている。2m近い室内高のため、長身の大人でも普通に立って歩けるのがメリット。キャンピングカーモデルも増えてきている。


●エンジン
2000cc(下左)と2700cc(下右)の2種のガソリンエンジンと、3000ccディーゼルエンジン(上)の計3種がある。標準幅ロングボディ車には2000ccのガソリンエンジンとディーゼルエンジンから選択可能。
ワイドボディは2700ccガソリンエンジンと3000ccディーゼルエンジンの選択ができる。



●ミッション
200系初代から変わらず4速ATのままであり、5速ATのNV350がスムースさ、燃費の上で優位に立っている。









●グレード
バン、ワゴン、コミューターがある。ワゴンとコミューターは人を乗せることを前提にしているので、バンとはリーフスプリングが異なっており、多少乗り心地は良い。なお、キャンピングカーの場合は、メーカーからビルダーが購入するキャンピング特装車というものがあり、ほとんどの場合ボディ同色バンパーなどは装備されている。

●駆動方式
2WDと4WDが用意されている。2WDは後輪駆動。4WDはフルタイムである。NV350キャラバンはパートタイム4WDで、ここが異なる。4WDでは一般的には燃費は2WDよりも悪化するので、NV350のほうが燃費効率が良いことになる。ただし、フルタイム4WDの安定性はハイエース4WDの優位点といえる。


ハイエースかNV350か、どちらが良いか、を考えると、基本設計が新しいNV350に軍配が上がる。やはり5速ATによるスムースさと燃費性能は大きな魅力である。
ただし、NV350にはまだハイエースほどのキャンピングカーモデルが無く、特にキャブコンのベース車としては皆無である。キャブコンを選択する場合は、現時点ではハイエースしか選択肢は無い。
また、ボディスタイルで、ワイドロングや標準幅ハイルーフがNV350には存在しないこともハイエースの優位点である。
NV350では、それらに代わる標準幅スーパーロングが存在するが、モデル数はまだまだ少ない。
標準幅ロング標準ルーフとワイド幅スーパーロングが選択肢の場合は、NV350に優位性があるだろう。
スーパーハイルーフに関しては、ハイエースにメーカー仕様が存在するとはいえ、ルーフカットでFRP製スーパーハイルーフを架装することができるので、NV350でも選択肢はあるし、今後増えてくるだろう。





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