1-4 乗用車とキャンピングカー、車中泊の違い


それでは、乗用車や一般のミニバンとキャンピングカーとで、車中泊をする場合、どのように違うのか考えてみましょう。例えばトヨタのノアで車中泊する場合と、ハイエースの8ナンバーキャンピング車で 比較してみましょう。

フラットなベッド

まず、一番大きくて重要な違いは、寝心地です。ミニバンの場合、シートがフルフラットになるといっても、 やはり凸凹が残ります。ドライブ中、体を固定するのが一番の役割ですので、仕方ありません。
下の写真は、ノアでシートをフラットにした状態です。


その点、キャンピングカーは決められた大きさのフラットなベッドが義務付けられていますので、 これは保証されています。
下の写真はハイエースのキャンピングカーで、シートを展開してベッドにした状態です。

リラックスワゴンインフィニティ

 8ナンバーキャンピング車のベッド リラックスワゴンインフィニティ(かーいんてりあ高橋)

上段にベッドボードを渡して、就寝人数を確保しています。キャンピングカーのシートは、展開してベッドになるように作られていますが、表と裏の凸凹が異なり、着座している場合は体をフィットさせるような凸凹がありますが、ベッド時はフラットな裏側を使うようになっています。

ファミリーでも就寝できる

乗用車の場合は、フルフラットにして就寝できるのは2名程度です。
キャンピングカーの場合は、フロアベッドで大人2名、ベッドボードを上段に付けたり、ポップアップルーフがある場合は更に2名程度がゆったり就寝できます。

エンジン停止時でも暖かい

もう一つ、車内環境の違いがあります。キャンピングカーにはエンジンを止めていても暖房できるFFヒーターというものが装備されている場合が多くあります。
また、キャンピングカーでは、断熱処理されているモデルも多くあり、外の環境変化をできるだけ車内に影響しないようにすることができます。

一般のミニバンでは、走行時の快適性は考慮されていますが、停車時の車内環境には重きを置かれていません。停車している車内で長時間過ごす目的ではないからです。

このように、キャンピングカーと乗用車の車中泊では、いろいろな違いがありますが、こだわっていただきたいのはベッドです。寝不足や疲れが残ったままで、その結果居眠り運転で事故を起こしたら、取り返しがつきません。



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